リーダーには3つのKと2つのSが必要
以前も述べたようにリーダー型上司が、私たちが目指すべき上司像ということになります。
では、リーダー型上司になるためには、何が必要でしょうか。私は、リーダー型上司になるには、3つのKと2つのSが必要条件だと言っています。これらは後天的に身に付けられるものです。
3つのKとは、「権力」「結果」「権威」のことであり、2つのSとは、「信用」と「信頼」です。
「権力」とは、地位や立場に伴う力です。上司として部下に指示や命令をするには、やはり背景となる権力を無視することはできません。
「結果」とは、実績のことです。権力はあっても、実績のない名ばかり上司の後に、人は信頼して付いていこうとはしません。
「権威」とは、その人自身の知識、能力に裏付けられた人間としての大きさや器のことです。
「信用」とは、部下に「この人はできる!」と思わせる仕事の力です。
「信頼」とは、「この人の言うことなら」と部下が安心して付いていける全人格的な要素を指します。
「権力」は組織から与えられるものです。
「結果」と「信用」は、その人が持っている「仕事力」から生まれるものです。
「権威」や「信頼」は、その人の持っている「人間力」から醸成されるものです。
仕事力のある人のことを、一般に「できる人」と言います。一方、人間力のある人のことは「できた人」と言います。
真のリーダーとは、仕事力と人間力を併せ持った「できる・できた人」でなければいけません。
【出典】『面白いほど役に立つ 図解 人を動かすリーダー力』
著者:新 将命 日本文芸社刊
執筆者プロフィール
新 将命(あたらし まさみ) 株式会社国際ビジネスブレイン代表取締役社長。1936年東京生まれ。早稲田大学卒業。シェル石油、日本コカ・コーラ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、フィリップスなどグローバル・エクセレント・カンパニー6社で社長職を3社、副社長職を1社経験。現在、ライザップグループ株式会社など数社のアドバイザーを務める。「伝説の外資トップ」と称され、“実論”にもとづいた独自の経営論・リーダーシップ論には定評がある。
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公開日:2022.07.04