上機嫌は「みんなを幸せにする」最高の贈り物
いつも暗い顔をしていたり、不愉快そうに振る舞う人がいます。そういう人の周りには人が集まりません。ネガティブな気持ちが周囲にも伝染し、何となく重苦しいムードが漂うからです。
その逆で、微笑みを絶やさない人には、自然と人が寄ってきます。不機嫌と同じように、上機嫌も感染するのです。フランスの哲学者アランは、その名著『幸福論』で「人間が人間に与えられる最大の贈り物は上機嫌」といっています。赤ちゃんが微笑むと、周りの大人たちも引き込まれて笑顔になります。すると赤ちゃんは「あ、みんなが笑っている」と察して、さらに笑います。
このように笑顔や上機嫌が連鎖反応のように広がれば、それは巡りめぐってあなたにも還ってくるのです。幸せになりたかったら、まず周囲を幸せにすること。それにはあなた自身が常に機嫌よくいることです。
とはいえ、ストレスを感じていると、なかなか笑顔になれないもの。そんなときは、まず口元をゆるめるだけでもいいのです。少し気持ちがほぐれるかもしれません。それでも気分が変わらないときは、楽しくなるまで笑い続けましょう。「1分間、無理にでも笑い続けることで、本当に気分が上がる」ことが実験でも実証されています。不平不満をいう前に、まずは笑顔になることを意識してみてください。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 ストレスの話』
【書誌情報】
『図解 ストレスの話』
監修:ゆうきゆう
「ストレス社会」といわれている現在、科学や技術の発達で快適になっていく日々の生活とはうらはらに、ストレスからくる心身の不調に多くの人が悩まされています。ストレスの原因は仕事や学校、家庭、SNSなど人によってさまざま。特に最近では、新型コロナウイルスの影響でこれまでの生活様式が大きく変化し、何かと行動も制限されました。それにより、たまったストレスをうまく発散できずに常にイライラしたり、不安感がいつまでたってもぬぐえずあまり眠れなくなったり…また、ストレスは自律神経を乱す原因になるため、放置すると免疫力も下がり、体の不調を招くことになります。本書では、そんな諸悪の根源であるストレスの解消法を医師が解説。そもそも自律神経が乱れるまでストレスをため込まない男女別の考え方と、たまってしまったらすぐに自宅で解消できる方法を、メンタルマネジメントや栄養、運動など実用的な内容で紹介しています。
公開日:2022.08.18