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アナタの「入れごろ外しごろ」の距離は…!?【タケ小山のゴルフ超上達ノート】

Text:タケ小山

パッティングはスコアを大きく左右するものですが、実はゴルフを始めたときに上手か下手かが決まってしまうという一面もあります。最初からある程度上手い人はずっと上手く、最初に下手だった人はずっと下手だということです。上手かった人がイップスになってしまうこともありますが、それは例外として、私の知る限り、これがパッティングの法則です。すべて2パットだと1ラウンドで36パットですが、これだとなかなかスコアはまとまりませんね。上手な人はだいたい パットぐらいで上がってきます。割とすぐ28パットぐらいになる人はその後もその数字を維持しますし、1年やっても36パットを切れないような人は、その後何年ゴルフをやってもそこらへんをうろつくということなんです。

この違いがどこからくるかというと、はっきり言ってしまえばセンスですね。上手い人はセンスがよく、下手な人はセンスが悪い、それだけのことです。ゴルファーにはパッティングのめっぽう上手い人、ある程度感覚のある人、それからノーカンな人、という3種類いると考えていいでしょう。ノーカンな人は救いが全くないのかといえばそうではなく、漠然とパッティングをしていないか自問自答してみるといいでしょう。いわゆる「入れごろ外しごろ」という距離がありますが、これをあっさり外していないかどうか、ということなんです。「入れごろ外しごろ」というのは、黙っていても入る距離のことで、たとえば私だったら、1メートルは100回打ったら99回入りますし、200回打ったら、190回ぐらいは入ります。つまり1メートルが私にとっての「入れごろ外しごろ」で、これは絶対に外せない距離なんです。

アマチュアはそれが60センチとか80センチになってくるでしょうが、自分が200回打ったら199回は入れられる、間違いなく入る距離を知っておかなければなりません。そしてラウンドでは絶対にその距離を外さない、もしくはその距離に持っていく、ということが大事になってきます。3パットが多かったり、36パット以上してしまうような人は「入れごろ外しごろ」という距離があることを理解していませんし、もちろんラウンド中にも意識がありませんから、短い距離をポロポロ外すんですよ。「入れごろ外しごろ」の距離のパッティングは締めのパッティングでもあります。そのホールを締めくくる大事な1打なんです。これをおろそかにしていたら絶対にスコアなんてまとまりませんけど、意外に多いんですよね。おろそかにしている人が…。要するにいい加減なんですよ。締めの1打が適当なんですから、その前の1打も同じく適当なんでしょう。パッティングが上手くならないってことは、スコアに対する執着心がないってことなんですよ。

「あります」って口では言うかもしれませんが、そのために何の準備もしていなければ、それはないのと同じことです。ショートゲーム専門のコーチであるデイブ・ペルツによれば、全ショットにおける120ヤード以内のショットが占める割合は約65%だそうです。100打つ人は65回は120ヤード以内から打っているわけですよ。そのうちパット数が36だとすると、65から36を引いてアプローチショットは29回。つまりロングショッ ト35回、アプローチショット29回、パッティング36回というのが100打の内訳で、最もパット数が多いのです。にもかかわらず、パッティング練習に割く時間はどれぐらいでしょうか?割合から考えれば、全練習時間の3分の1はパッティングに割かなければいけないはずですが、おそらく、パッティングが苦手な人のほとんどが、3分の1はおろか、10分の1もやっていないのではないでしょうか。ラウンド前の練習グリーンにしても「ロングパットの距離感が合わない」とか言って、長いのばかり転がしている人っているじゃないですか。

でも3パットをする人というのは、5〜6メートルから3パットしているものなんですよ。だから5〜6メートルを徹底的に練習すればいいかというと、そうではありません。実際のプレーで遭遇する5〜6メートルは上りもあれば下りもあるし、順目もあれば逆目もあります。要するに不確定要素が多いということなんですよ。この不確定要素が多いものに関しては誤差が出やすいんですから、ある意味適当に打てばいいんです。ファーストパットはある程度適当に打って、自分の「入れごろ外しごろ」の距離に持っていくというのが、3パットをしない最も効率的な作戦なんですよ。そしてそれが36のパット数を減らすことにつながるんですね。ですからみなさんがすべきことは、ショートパットを徹底的に練習することなんです。絶対に入れたいのは何メートルですか?それが60センチなら60センチを徹底的に練習して、絶対に外さないようにする。100発連続で入るまでやめない、というドリルがありますけれど、それを実践するんです。自信がついたらもう少し距離を伸ばしていって、1.5メートルまでをひたすら転がす。それだけやってみてください。もし本当にやることができれば必ずパット数は減るはずです。

【書誌情報】
『タケ小山のゴルフ超上達ノート 誰も言わない実戦的スコアアップ術』
著者:タケ小山

ゴルフスイングの習得に熱心になるあまり、スコアが二の次になっているアマチュア・ゴルファーが多い昨今。「残念ですが、こういう“スイング道”信者はスコアは作れない」と著者は言う。では、肝心のスコアメークの方法は? 本書では、ショット、アプローチ、パッティング、マネジメント、スコアアップの5項目でその方法を解説。2019年の新ゴルフルールの活用法など、具体例を上げて、わかりやすく紹介している。タケ小山流スコアの作り方が満載の1冊!

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