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スイング中に起きる3つの軸方向に沿った体幹の動きとは?【ゴルフ当たる!飛ばせる!スウィング解剖図鑑/奥嶋誠昭】

Text:奥嶋誠昭

3つの軸方向に沿った体幹の動きもある

【部位】体幹 【機能】上下に動く

上下の動きは前・後傾とつながる

体幹の動きを上下・左右・前後の軸で説明してきました。ここまでの説明は、3つの軸を中心とした回転の動きです。体幹の動きにはさらに、3つそれぞれの軸方向の動きがあります。つまり、前後への動き、左右への動き、上下への動きです(P60〜P61参照)。「軸がブレてはいけない」と考えられていますが、体幹にはこれらの動きが実際に起きています。まず、上下の動き。この動きについては、主に前傾を深くしたり浅くしたりする動きとヒザの曲げ伸ばしによってつくられます。骨盤の中心位置の変化についてのPGAプロ平均データを紹介しましょう。

P1の位置を0としてP4に向かって骨盤の中心は3センチほど、下に動いていきます。バックスイングで沈むのは、地面を踏んで、返ってくる力でインパクトの力を大きくするためです。ですから、ダウンスイングでは骨盤の位置は高くなっていきます。P5ではほとんどP4と変わらないのですが、P6で0・7センチ低い位置からP7では0・9センチ高い位置、P8で1・7センチ高い位置へと伸び上がっていきます。骨盤と胸郭の前傾角度が変わりながら、骨盤の上下動と連動して、インパクトでのヘッド軌道の高さを調整しているわけです。これらの動きは意識してつくれるものではありません。ある程度自由に動ける状態をつくって、自然にそれらの動きが引き出されるようにしてスイングはつくられていくのだと考えてください。

●3つの軸方向にも体幹は動く

3つの軸方向にも体幹は動く『ゴルフ当たる!飛ばせる!スウィング解剖図鑑 イラストでわかる身体とクラブの正確な使い方』

体幹の動きを説明する3つの軸の方向に沿っての動きもそれぞれ存在する。上下の動き、左右の動き、前後の動きだ。どの動きもスイングの中で起きている。

●いったん沈んで伸び上がる

いったん沈んで伸び上がる『ゴルフ当たる!飛ばせる!スウィング解剖図鑑 イラストでわかる身体とクラブの正確な使い方』

骨盤の中心の位置はダウンスイングで次第に低くなっていき、切り返し直後はほぼ高さを変えず、P5以降に上昇していく。地面を踏んで伸び上がっていくことを示している。

出典:『ゴルフ当たる!飛ばせる!スウィング解剖図鑑 イラストでわかる身体とクラブの正確な使い方』著/奥嶋誠昭

【レッスンプロ情報】
●奥嶋誠昭
1980年生まれ。ツアープロコーチ。アマチュアゴルファーからツアープロまで最先端機器を使ったバイオメカニクス(動作のコツを解析する)をもとに、ゴルファーの要望に合ったスイングづくりに定評がある。JGTOツアープレーヤー。2020―2021年国内女子ツアー賞金王、東京五輪銀メダリストの稲見萌寧など、数多くのトッププロ選手の指導実績を持つ。

【書誌情報】
『ゴルフ 当たる! 飛ばせる!スウィング解剖図鑑 イラストでわかる身体とクラブの正確な使い方』
著者:奥嶋誠昭

スウィングづくりやスウィングレッスンをテーマとする多くのゴルフ書は、写真、動画などの映像を使ってスウィング時の身体の動きを解説する。
その見せ方では、手や足、身体の動きや動かし方は表現できても、例えば「インパクトを感じる手の感覚」「インパクト時の足の感覚」といった、スウィング時の身体が感じる感覚までは伝えづらい。そこで本書では、スウィングで体感する手や足の感覚をイラストでできる限り具体化し、読者にその感覚をつかんでもらい、スウィングづくりの向上を目指す。著者は、スウィングの解析システムを駆使し、プロ、アマ問わず多くのゴルファーのスウィングを分析している奥嶋誠昭プロ。同プロ独自のスウィング動作をイラストを通して解剖、図解化し、ゴルフスウィングの上達に役立てる。

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