「魚1匹に2億円!?」世界が熱狂する“泳ぐ宝石”ニシキゴイの生態【眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話】


改良を重ね、100品種が存在
色鮮やかな模様が錦にたとえられるニシキゴイは、「泳ぐ宝石」とも呼ばれ、観賞用の魚として親しまれてきました。昨今では海外でも人気が広まり、「Nishikigoi(ニシキゴイ)」と呼ばれて世界50カ国以上に輸出されています。
ニシキゴイは、コイを品種改良した魚。その起源は江戸時代の中期頃にさかのぼり、食用に養殖されていたコイの中に、突然変異で色や模様のついたコイが生まれたのがはじまりとされています。その後もより美しく珍しい魚をつくろうと改良が重ねられ、現在では100を超える品種が存在するといわれます。
以前は統一された品種の類型がありませんでしたが、2022年に日本農林規格(JAS)としてニシキゴイが登録され、外見の特徴から大きく分類された21品種が定められました。
では、どんな品種が人気なのでしょうか。代表的なものは、〝御三家〞と呼ばれる「紅白」、「大正三色」、「昭和三色」の3品種です。ニシキゴイのイメージ通り、赤を含む鮮やかな模様の品種がそろっています。
ニシキゴイの品評会では、「色彩」だけではなく「体型」や「模様」なども審査されるものの、世界的な品評会で優勝した品種を見てみると、やはり御三家が人気のよう。過去には2億円を超える値段で落札されたニシキゴイもいるのですから驚きです。
ニシキゴイの代表的な品種

交配や品種改良を重ねられてきたニシキゴイは、100を超える品種があるとされる。代表的な品種である” 御三家” の3つを含む21品種がJAS 規格として登録されている。
直近の品評会で優勝した品種

ニシキゴイの世界的な品評会の直近8回で大会総合優勝に輝いた品種の一覧。「紅白」が断トツ人気で、それ以外も御三家が占める。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話』監修:さかなのおにいさん かわちゃん
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話』
監修:さかなのおにいさん かわちゃん
食べること、飼うこと、水族館などでの鑑賞など、日本人にとって身近な生物の“魚類”。
魚類は生き物にしては珍しく、大きさや形、色、生息地域もさまざまなので、個体ごとの身体的特徴も大きく変化します。
また、食用としての魚と観賞用としての魚、漁業などのビジネスとしての魚では注目するポイントが異なるため、色んな角度から見ることができる面白い生物です。
「最古の魚は5億年前! 魚類の誕生と進化」「魚は何を食べる?」
「カニみそは脳みそではなく、肝臓や膵臓にあたる部位」
「シーラカンスが絶滅しなかったのは、味が激マズだったから!?」
「クジラ界にも「ヒット曲」があり、世界中の海で流行る」などなど
そんな魚のあらゆる疑問や意外な生態、誰かに教えたくなる雑学が詰まった子どもから大人まで幅広く楽しめる一冊です。
この記事のCategory
オススメ記事

ヒラメは肉食系!? 目だけじゃないカレイとの見分け方【眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話】

実はビビリ!? “人喰い魚”ピラニアの意外な生態とは【眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話】

実は無地だった!? カツオの“縦じま模様”は死後の姿だった【眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話】

角質を食べるドクターフィッシュは雑食!? 魚の食性は4タイプある【眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話】

生まれたときは無毒!なのにフグが“最強の毒”を持つワケ【眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話】

魚の体形&ヒレの形は棲む環境で変わる【眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話】

「えっ、魚ってこんなに賢いの?」進化がスゴすぎる“海のサバイバル術”【眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話】
