三觜喜一が教える飛距離アップ術
飛ばしたかったらクラブを
速く振ることだけを考えよう!
「もっと飛ばしたい!」。ゴルファーなら誰もがそう思う。しかし、これがなかなか上手くいかない。原因は、体力がないからか、それともスウィングに問題があるからか。 はたまたクラブのせいか。この質問をカリスマコーチ、三觜喜一プロにぶつけてみたら、「速く振ろうとしていないからだ」という答が返ってきた。 速く振るというのはどういうことか? どうすれば速く振れるのか?どんなレベルのゴルファーでも飛距離アップが実現するメソッドを教えてもらった。
速く振るといろいろなメリットが…
理想の位置にクラブが上がるし、
飛びの床反力も使える
●速く振ろうとするだけでスウィングが理想に近づく
<幡野> 飛距離を伸ばすためには速く振ることが大事だということは分かりましたが、なぜ速く振れば方向性も良くなるんですか?
<三觜> 速く振ることだけに集中すると、当てようとする動きがなくなるから。実はちゃんと当てて、まっすぐ飛ばそうとするから身体の動きがおかしくなる。それに対し、速く振ろうと思えば自然と振り方が決まってくるから、その分再現性も高くなる。
<幡野> なるほど!
<三觜> ちなみに幡野プロも、速く振ることだけを考えてクラブを振った時は、トップが最も力の出せる位置に上がっている。
<幡野> カの出せる位置ですか?
<三觜> そう。速く振るためには力の出せる位置にクラブを上げなければいけないからね。そしてこの位置というのは人によって違う。アップライトに上げようがフラットに上げようが関係ない。その人にとって最もカが出せる位置なら問題ない。
<幡野> つまり、速く振ろうとするだけで、その人にとって理想のトップができるということ?
<三觜> そういうこと。どこにクラブを上げるかなんてことはまったく考える必要はないんだよ。
<幡野> 今まで「ここに上げよう」と考えていたけど、無意味だったんだ。
<三觜> それと、速く振ろうとするだけで飛ばすための身体の使い方も自然とできるようになる。たとえば、今流行の床反力もそのひとつ。速く振ろうとすれば床反力を意識しなくても、勝手に地面を蹴り始めるもの。
<幡野> 「ダウンスウィングでしっかり足を踏んで、インパクトで蹴って球を飛ばす」なんてことを考えながら打っていましたけど…。
<三觜> 無駄な努力をしていたってわけだ(笑)。むしろ下半身を意識するとクラブが振れなくなるから、かえって飛距離が落ちる。何度も言うようだけど、クラブを速く振った結果、足が使えるようになると思ったほうがいいね。
<幡野> 悔しいけど、納得です(笑)。
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【レッスンプロ/出演者情報】
●三觜喜一
1974年神奈川県生まれ。日本プロゴルフ協会認定ティーチングプロA級。1999年よりジュニアを精力的に指導。独自のエクササイズやドリルが多くのゴルファーから共感を得ている。辻梨恵をはじめ多くのツアープロも指導。2014年、日本プロゴルフ協会ティーチングプロアワード功労賞受賞。
●幡野夏生
1997年神奈川県生まれ。11歳からゴルフを始める。2015年9月よりKLPGA(韓国女子ゴルフ協会)でプロデビュー。日本人初の韓国ツアープロとして注目を集める。19年は国内レギュラーツアーの富士通レディースで5位に入るなど健闘。現在、国内ツアーのプロテスト合格を目指して奮闘中。
公開日:2020.09.09