古代エジプトでの識字率は人口の1%!? 難しすぎるヒエログリフとはどんな文字?【眠れなくなるほど面白い 図解 古代エジプトの話】

【COLUMN】古代エジプトではどんな文字がつかわれていた?
古代エジプトで文字を読み書きできたのは、人口の1%程度で、主に王や高官といった限られた人々でした。女性は王族や貴族の一部を除き、ほとんど読み書きができませんでした。
文字は、「ヒエログリフ」、「ヒエラティック」、「デモティック」の3種類。王墓や神殿の壁に刻まれているのは、ヒエログリフです。ヒエラティックは筆記文字で、手紙や計算書、報告書、物語など、インクと筆を使ってパピルスに記されました。
デモティックはそれを紀元前7世紀頃に崩してシンプルにしたもので、パピルスや陶器に記されたほか、石碑に刻まれることもありました。

ヒエログリフは、動植物や日用品などの形を模していることから、長らくその形が直接意味を表す「絵文字」と考えられてきました。
しかし、19 世紀、フランスの言語学者シャンポリオンが解読に成功し、表音文字、表語文字、限定符を組み合わせた複雑な文字体系だということがわかりました。


【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 古代エジプトの話』著:河合 望(エジプト学者・考古学者/筑波大学人文社会系教授)
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 古代エジプトの話』
著:河合 望(エジプト学者・考古学者/筑波大学人文社会系教授)
ピラミッドはなぜ造られたのか?
ミイラにはどんな技術が使われていたのか?
そして、古代エジプト人は何を考え、どんな毎日を送っていたのか――?
いまだ多くの謎に包まれ、世界中の人々を惹きつけてやまない古代エジプト文明。
本書では、最新の考古学研究に基づき、ピラミッド建築の真実、ミイラ作りの驚くべき技術、今なお世界中の研究者が追っている次なる謎など、古代エジプト文明にまつわるトピックをわかりやすく図解で解説します。
さらに、ピラミッドや神話だけにとどまらず、古代エジプト人の暮らしや信仰といった生活面にもフォーカス。
食事や住まい、労働の実態、信仰と死後の世界への考え方など、他の入門書ではなかなか触れられないテーマを、学術的裏づけとともに紹介。
最新CTスキャンで明らかになった新事実、多くの説が飛び交ってきたピラミッドの謎、そして文学や詩に込められた古代人の想いまで、読むほどに眠れなくなるほど面白い、古代エジプト入門にオススメの一冊です!
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