今じゃ絶対NG!昭和の卒業アルバムにあった“甘すぎる個人情報管理”とは【眠れなくなるほど面白い 図解 昭和の話】

卒業アルバムには住所掲載 甘すぎる個人情報管理
個人情報保護の意識はゼロに等しい
卒業アルバムをめくると、顔写真とその人の名前はもちろんのこと、自宅の住所や電話番号まで堂々と掲載されている――そんな驚きの光景が昭和では当たり前でした。
というのも、当時は友人との連絡手段が限られていて、携帯電話やメールはなく、卒業後に音信不通にならないよう、アルバムに住所や電話番号を載せておくことが「思いやり」とされていたのです。これにより、離れて暮らす同級生にも手紙を書いたり、電話をかけたりすることができました。社会全体として「情報は共有するもの」という意識が強く、危険性よりも利便性が優先されていたといえます。
しかし、この慣習には当然リスクもありました。卒業アルバムが第三者の手に渡れば、子どもの連絡先が一目でわかってしまいます。それでも当時は「個人情報」という考え自体がなく、学校も家庭もたいして危機感を持っていませんでした。
現在では、卒業アルバムに住所や電話番号を載せることはまずありません。インターネットやSNSを通じた個人情報の流出が大きな社会問題となり、プライバシー保護が徹底されるようになったからです。昭和の甘すぎる管理は、その時代だからこそ成立した、人と人のつながりを保つ術でした。
昭和の卒業アルバムに載っていた情報
昭和の卒業アルバムには、顔写真と名前だけでなく、その人の住所や電話番号まで記載されていました。個人情報という認識すら、まだなかったのです。

個人情報管理に対する価値観の変化
共有するものだった住所や電話番号などの個人情報は、デジタル社会の発展に呼応して、「守るべきもの」へと変化しました。
昭和
住所や電話番号を共有して当然。それが限られた連絡手段でもあった
平成
デジタル社会の発展に伴い、個人情報の保護に関する法律が整備される
令和
SNS時代となり、個人情報の流出に対して強く警戒されるように

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 昭和の話』監修:町田 忍
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 昭和の話』
監修:町田 忍
今年2025年は昭和元年からちょうど100年の時代ということもあり、テレビでも令和・平成・昭和を比較した番組やニュースが取り上げられることも多く、良くも悪くも自由に満ちた昭和の時代が話題になっています。
本書は実際に昭和を生きた方には懐かしさを感じさせ、平成以降に生まれた方たちには、今は想像もつかないような驚きのトピックを厳選して収録。
「病院でも映画館でも煙もくもく TPOなど関係ない喫煙事情」
「空前絶後のアイドルブーム 街中みんな同じ髪型」
「導入は平成から 消費税がなかった羨ましすぎる時代」
「テレビは叩けば治る 家電虐待思考」
「子どもには見せられないよ!ゆるすぎる放送基準」
「短足がバレるだけ 何のためにやるかわからない座高測定」
「速く回す、高く飛ぶが正義 スリリングすぎる遊具」
「感動をありがとう アジア初東京オリンピック1964」など
さまざまな世代を越えたコミュニケーションツールになる大人から子供まで楽しめる一冊です。
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