ペンギンに似たオオウミガラス、最後の2羽の悲しい最期とは【眠れなくなるほど面白い 図解 絶滅動物の話】

たどり着いた最後の住処が噴火で沈没「オオウミガラス」

【オオウミガラス DATA】
分類:鳥類チドリ目ウミスズメ科
絶滅時期:1844年  
生息地:ニューファンドランド沖からアイスランドほか

住処を転々とした飛べない鳥

オオウミガラスは、全長約80cm、体重約5kgの大型の海鳥です。白い腹と黒い背中、そして翼の根元の白い斑点が特徴で、ペンギンと呼ばれており、南極で見つかったペンギンの語源になりましたが、ペンギンとは別種です。厚い羽毛に覆われ、海中を巧みに泳ぎ、魚や甲殻類を食べていました。飛ぶことはできませんが、水中では翼を使って推進する能力に優れ、寒冷な北大西洋沿岸で群れを成し、断崖の多い小島に上陸して繁殖しました

かつてはニューファンドランド沖からアイスランド、スコットランドにかけて広く分布していましたが、人間の手により数が激減。肉や卵、脂肪、羽毛を目的とした乱獲に加え、博物館や収集家の標本需要も絶滅を加速させました。

さらに追い打ちをかけたのが、自然環境の変化です。19世紀に入り、繁殖地が火山活動によって沈没。安全に営巣できる場所を失ったオオウミガラスは、わずかな島々に追いやられ、そこでも人間の手によって捕獲され続けました。

最後の繁殖地となったのは、アイスランドのエルディ島です。1844年6月、3人の男がこの島を訪れ、抱卵していた最後のつがいを捕らえ、2羽とも絞殺しました。そばにあった卵は壊され、これがオオウミガラス最後の記録となりました。

ペンギンじゃない!けど似ている鳥

絶滅までのカウントダウン

1700年代:人間と出会う

肉・脂肪・羽毛・卵を目的とした大量捕獲が始まりました。

1800年代:島が沈没

逃げ込んだアイスランド沖の繁殖地が、火山活動で消滅します。

1844年:最後の2羽

エルディ島の荒波の中で、最後のつがいが人間に捕らえられ、絶滅しました。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 絶滅動物の話』監修:今泉忠明

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 絶滅動物の話』
監修:今泉忠明


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絶滅動物の話!

40億年に及ぶ地球のヒストリー。
その中で繰り返されてきた生き物たちの絶滅。
もはや私たちが出会うことのかなわない彼らのあまりに興味深いエピソードを紹介。

絶滅とは何か。
「弱いから」滅び、「強いから」生き残るわけではない。
なぜ彼らは滅び、また生き残ったのか。

我々人類こそが絶滅の原因だった生き物たちもいる。
発見から30年もたたずに食い尽くされたステラーカイギュウ。
人類が現れるまで無敵だった巨大ナマケモノ、メガテリウム。

あるいは進化の果てに潰えた者たち。
さすがに大きくなりすぎたジャイアントペンギン。
肉食をやめたら生活が合わなかったアルクトテリウム。

環境や競争に敗れた末、絶滅の運命をたどることもある。
たどり着いた最後のすみかが噴火で沈没したオオウミガラス。
クローンで復活するも「2度の絶滅」をしたピレネーアイベックス。

絶滅は過去のできごとではない。
種の断絶が危ぶまれる生き物は、我々が生きるこの世界にも存在する。
トラ、オオサンショウウオ、ヤンバルクイナ、ホッキョクグマといった
絶滅危惧種がそれだ。

絶滅といえばこれ、謎多きニホンオオカミや「最後の1頭」が2012年に死亡したピンタゾウガメも。
触れれば触れるほど知りたくなるもう永遠にいなくなってしまった、いつかはいなくなってしまうかもしれない彼らの物語。
ひょっとすると、人類もいつかは……?

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