各種脂肪酸の特徴
実際にどんな脂肪酸があるのか、まとめてみましょう。まず、常温で固体の脂に多く含まれる飽和脂肪酸。ラウリン酸やミリスチン酸は植物性の脂の主成分で、とくにラウリン酸は消化にいい中鎖脂肪酸として注目されています。/p>
一方、動物性の脂の主成分はパルミチン酸やステアリン酸。こちらは体に溜まりやすい長鎖脂肪酸で、摂り過ぎると動脈硬化などのリスクを高めます。
つぎに、油に含まれる不飽和脂肪酸のうち、体内でも作れる一価不飽和脂肪酸。オリーブオイルの主成分であるオレイン酸が代表的です。酸化しにくく、熱にも強く、扱いやすいのが長所ですが、摂り過ぎると肥満につながります。
そして不飽和脂肪酸のうち、体内で作れない多価不飽和脂肪酸。多くのサラダ油に含まれるリノール酸は、もっとも身近です。
ただ、この脂肪酸は大豆や小麦、米などにも含まれており、無意識に摂り過ぎている可能性があります。一方、「健康にいい」とよくいわれるEPAやDHAは、魚をあまり食べなくなった現代日本人には不足しがちな脂肪酸。意識して摂るべき脂肪酸であるといえます。
なお、不飽和脂肪酸はほぼすべてが長鎖脂肪酸で、なかでもEPAやDHAはとくに炭素のつながりが長い脂肪酸です。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 脂質の話』
監修:守口徹
シリーズ累計発行部数150万部突破!ダイエット・健康で超大切な『脂質』をテーマに、健康・実用ジャンルで制作する図解シリーズ最新作!ダイエットでも健康でも、気になる人が多い脂質。従来は高カロリーの代表として敬遠されてきた油ですが、最近では糖質制限の普及もあり、良質な油の種類や使い方に注目が集まっています。本書ではそんな脂質の働きから、ダイエットへの活用法まで、すぐに使える実用的な情報を幅広く紹介。「油って摂りすぎるとホントに太る?」「1日に必要な量と摂るべき油の種類って?」「摂らない方が良い油とは?」など、自分や家族の健康のために使える一生モノの知識が満載です!ダイエットや健康に必要な知識は、『糖質』『たんぱく質』そして『脂質』!ダイエットでも、脂質を正しく取り入れることで、健康に痩せるための強い味方になります!痩せたい、健康になりたい、家族の健康が気になる、という方にはぜひ読んで頂きたい一冊です。
公開日:2021.02.05