フォロースルーも4時の位置から右腕でクラブを担ぎ上げる
バックスイング以降では、右腕はフォロースルーのクラブの振り上げ動作を行うまでほとんど作動しません。少し使うことはあっても、右腕を活躍させるのはタブーです。
インパクト後は、体の回転によってクラブシャフトは時計盤の4時の位置を指すポジションまで動かされて、そこから再び右手首を使ってクラブを縦方向に動かされます。
しかし、フォロースルー側のクラブの勢いはバックスイングに比べてはるかに大きいので、クラブシャフトはかなり背中側に倒されます。
その後、右腕がクラブを持ち上げ、フォロースルーで右ヒジを曲げながらクラブシャフトを左肩の上へと担ぎ上げるリフトアップ動作とヒジのたたみ動作により、クラブはフィニッシュのポジションにおさまります。
右ヒジをたたんでヘッドスピードを上げる
右手首のコック動作に続く右腕の振り上げと右ヒジのたたみを、スイング中にしっかりと実行できるかどうかが、ヘッドスピードを上げるための重要なポイントとなるのです。
もちろんフォロースルーではクラブが体の回転によって高速で動かされるため、バックスイングと同じタイミングで手首を使い始めても、遠心力の働きによってフォロースルーが楕円軌道となります。
序章でも説明しましたように、同じスイング時間であってもクラブヘッドが動く軌跡を長くできれば、ヘッドスピードアップが可能です。
インパクトの強さを求めて右腕でボールを強く叩き、右腕を伸ばし切った状態を作ってしまうと、クラブヘッドは絶対に加速しません。右ヒジのたたみ動作とたたむタイミングに着目して練習に取り組みましょう。
【書誌情報】
『自己最速のヘッドスピードを叩き出すスイングの最終法則 筑波大学博士の飛ばし最強の教科書』
著者:/安藤秀 (筑波大学博士)
ゴルフでドライバーショットの飛距離が出る人たちの共通点は「ヘッドスピードが速い」ということ。そのため、ヘッドスピードを上げようと力にまかせてクラブを振っても、ヘッドスピードは思うようには上がらないことは多くのゴルファーが実感していることでしょう。 その理由は、ヘッドスピードの上げ方が間違っているということ。筋力や腕力がヘッドスピードを上げる決め手ではないのです。 この本では、ヘッドスピードを上げる重要な4つのポイントを明かします。具体的には、ダウンスイングの体の回転のタメ、ダウンスイングの腕の動きのタメ、フォロースルーのコック動作、フィニッシュの体幹部の逆ネジレのこと。 これらのポイントを写真を使いわかりやすく解説。さらに、ヘッドスピードのアップにつながる即効ドリルも数多く紹介。つらい筋力トレーニングではなく、ヘッドスピードを上げる4ポイントが身につく、クラブを使った練習法が数多く載っています。
公開日:2021.02.11