バックスイングと切り返しは共存する
ゴルフスイングにおいて、切り返しは非常に重要な動作だと考えているのですが、私の定義する切り返しとは「バックスイングと共存する瞬間」です。
たとえばボーリングでは、ボールを持っている手を後ろに引く動作を行いながら、足は前方に踏み出していきます。このとき「バックスイングと切り返しが共存」しているわけですね。手を振り上げる動作を完了してから足を踏み込んでいくわけではありません。特に教えられなくても、振り上げた右手と踏み込んだ左足が、引っ張り合って均衡する状態を作ってからボールを投げます。
野球で遠投する場合も同じで、利き腕を振り上げると同時に、それと対称の位置にある足を踏み込むじゃないですか。ゴルフは道具を使うという違いはあるものの、バックスイングをしながらダウンスイングの動作に入っているという意味では共通で、それゆえに「バックスイングと切り返しが共存する」と私は考えています。
ですから純粋に、バックスイングだけの動作を行うのは腕が8時のポジションまでで、それ以降は左への踏み込み動作を入れて、バックスイングと切り返しを共存させてください。
アスリート系にはバックスイングでドン! からのダウンスイングでドン! というタイプもいますので、万人がこうあるべきだとは言いませんが、コンパクトなバックスイングをおススメしているぶん、この切り返し動作は不可欠になってきます。間違いなくアマチュアゴルファーが苦手な動作のひとつではありますが、ぜひとも身に付けましょう。
【書誌情報】
『70台は楽に出る!「圧力系」インパクトの作り方』
著者:阿河徹
ボールがクラブフェースにきちんと当たる確率を高め、飛距離が十分出る― そんなスイングを実現するため著者ススメているのが「圧力系インパクト」。小さなバックスイングで強いインパクトを実現する。本書では、このインパクトの作り方を写真を数多く用いて解説。70台のスコアも可能にする、ゴルファー待望の一冊だ。
公開日:2021.04.13