飛ばしはやっぱり、「ヘッドスピード」だ!
筑波大学博士が教える、飛距離がアップする4つのスウィング動作
ボールを遠くに飛ばせる人の共通点は「ヘッドスピードが速い」ということ。そこで、多くのゴルファーは、速度アップを目指して練習には励むが、安藤秀プロは「ほとんどの人がヘッドスピードの上げ方を間違えている」と言う。では、プロがすすめるヘッドスピードの上げ方とはどのようなことか? ポイントを上げてレッスンをしてもらった。
ヘッドスピードを上げる4大動作理解しよう!
ヘッドスピードを上げるイメージしながらスウィングする
ヘッドスピードを上げることを目標とするときに知っておいてほしいのは、クラブヘッドの動きを制御してしまう動作を介入させない限り、スウィング軌道の中でヘッドスピードがもっとも速くなるのはインパクトエリアであるということです。
まずバックスウィングの動きは、クラブのスピードを上げてボールをヒットするための「準備」の動作。問題は、クラブヘッドの動きの方向が変わるトップオブスウィングからフィニッシュに至るまでの「クラブヘッドのスピード変化」です。切り返しでダウンスウィングがスタートして、クラブヘッドはインパクト地点に向かって加速しますが、インパクトエリアのヘッドスピードを意図的に速くしようとしてクラブを振ると、インパクト後すぐにクラブヘッドが減速するか、止まってしまうことが多くなり、結果的にクラブヘッドの最加速領域がインパクトエリアの前になってしまうのです。
クラブの振り抜きをスムーズにする動きとは
このように考えるとスウィングの後半の部分、つまりフォロースルーでクラブを速く振り抜けるようになれば、インパクトエリアのヘッドスピードは楽に上げられるということがいえます。そして、フォロースルーのクラブの振り抜きをスムーズにするには、①「ダウンスウィングの身体の回転のタメ」、②「ダウンスウィングの腕の動きのタメ」、③「フォロースルーのコック動作」、④「フィニッシュの体幹部の逆ネジレ」の4つの動作が重要になります。
【1】アドレスでは右ヒザを軽く絞っておく。
【2】左肩の回転でテークバック。ヘッドが8時の位置に来るまでコックはしない。
【3】右ヒザの向きを変えず、左ヒザの動きを抑えてバックスウィング。
【4】右ヒザの内側でパワーを受け止める。
【5】右手首をタテ方向に曲げてクラブを立てる。
身体を十分ねじるイメージでバックスウィング。力感のあるトップスウィングを作る。
【6】左ヒザを戻してダウンスウィングをスタート。
【7】ダウンスウィングでは右ヒザをなるべく動かさないようにする。インパクトまで右カカトは積極的に浮かせない。
インパクト直後からクラブヘッドを加速させるイメージでクラブヘッドを振り抜く。
【8】身体の回転に引っ張られて右カカトが浮く。
【9】4時の位置までのクラブの動きは身体の回転にまかせる。腕は振られるだけ。
【10】右手首を使って素早くクラブを立てる。
体重が完全に左足に乗り、フィニッシュへ向かう。ここで腰の回転がほぼストップする。
【11】フィニッシュで右カカトがようやく完全に浮く。
上体の回転を止めないで体幹部をもうひと捻りする。
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【レッスンプロ/出演者情報】
●安藤秀
1960年生まれ。92年日本プロゴルフ協会入会。2000年A級ティーチングプロとなる。02年筑波大学大学院に入学。07年同大学の博士号を取得。現在、自身が提唱する「コンバインドプレーン理論」を元に、ゴルフレッスンを行っている。著書に『自己最速のヘッドスピードを叩き出すスイングの最終法則』(日本文芸社)、『筑波大学博士が教える! 最新ゴルフの教科書』(河出書房新社)などがある。
公開日:2021.05.13