ラグビー 競技別解説
狙った隙間に身体ごとボールを運ぶ
ラグビーは、走って移動しながら敵を無力化しつつ、ボールコントロールすることが基本となる競技です。自分の推進方向を敵の弱い角度に向けて突っ込み、相手の形を歪ませて自分が有利な形を取る基本プレー、タックルでは頭蓋平面を保ちながら推進力を貫くことがポイントです。
自分の通り道を相手の奥に取ることで、推進力を貫くことができます。空いているゾーン=隙間を狙いながら、自分の通り道を敵陣深くまでイメージできるかが重要で、進む方向を狙うことも必要とされます。スクラムはタックルの合成、つまり集団で互いにタックルすることですから、動きのポイントは全員の出力タイミングを合わせることが重要です。また、両手でボールを持つことが基本のため、面の入れ替えをしっかり使ってボールポジション・パスを行うことが大切です。
競技の起源
ラグビーの起源は、イギリスのパブリックスクール、ラグビー校で行われたフットボール(今のサッカー)の試合中にウェブ・エリスがボールを持って走ったことだとされ、現在のラグビーワールドカップの優勝杯は「ウェブ・エリス・カップ」と呼ばれている。そこからフットボールは、ラグビーとサッカーに分かれた。
ラン&ステップ&パス
【ラン】頭蓋平面を維持して推進
ボールを保持して走るところからタックルまで(タックルのインパクト時は軸平面)、頭蓋平面のイメージ通り身体が推進できるかがカギ。重心を下げようとして平面の角度が甘くなると、ケガの原因にもなる。優れたプレーヤーは常に平面を維持することができる。
【ステップ】減速ではなく強度で方向転換
走りながら止まったり方向を変えたりするときに必要なのは、減速ではなく体幹のトランスフォーム強度。コンタクトスポーツでは体幹の強度が重要となる。
【パス】面の入れ替えを意識
両手でボールを持つことが基本。腕だけの力に頼るのではなく、面の入れ替えを意識してパスを行う。
【書誌情報】
『廣戸聡一 ブレインノート 脳と骨格で解く人体理論大全』
著者:廣戸聡一
「本来の自分の身体の動きと理屈を知り、身体だけでなく精神的な部分との兼ね合いの中で、“いかにして昨日の自分を超えるか”という壮大なテーマを、人体理論の大家であり、日本スポーツ・武道界の救世主と呼ぶに相応しい、廣戸聡一が、自身の経験と頭脳のすべてを注ぎ込んで著す最強最高の身体理論バイブル。四半世紀でのべ500,000人の臨床施術により、多くのトップアスリート、チーム、指導者、ドクターとの関わりの中で行き着いたトレーニング&コンディショニング理論の集大成、ここに完成。オリンピック競技を含む全52種目を個別にも論及、紐解いた、すべてのアスリート、指導者、スポーツファン必携の書!
公開日:2021.07.13