従来型との違いは気分のアップダウン
従来のうつ病とは異なる新しいタイプのうつ病
にかかる人が増えています。うつ病は気分の落ち
込みが続き、あらゆる場面で意欲が低下してしま
うのが典型的な症状です。しかし新しいタイプの
うつ病では「気分反応性」といって、はっきりと
した気分の浮き沈みが見られます。仕事には行け
ないけれど、好きなことや楽しいことになら打ち
込める。嫌なことがあると激しく落ち込み、うれ
しいことがあると気分が晴れるなど、従来型とは
経過が異なります。このようなタイプのうつ病を
総称して「新型うつ」と呼んでいます。
従来型と比べて症状が軽いとはいえ、新型うつ
でも食欲や睡眠に関わる不調が表れます。特に過
眠に悩まされる傾向が高く、長く眠っても眠り足
りず、だるさを感じる人が多くいます。また、気
分の落ち込む場面が限定的なため、本人が病気を
自覚しにくいことも。さまざまな不調が病気のせ
いであると認識できず「自分はダメな人間」と、
自己嫌悪に陥ってしまうケースも少なくありませ
ん。元気に見える場面があるので周囲の人からも
単なるわがままと誤解されやすく、理解が得られ
ないまま苦しむことになってしまうのです。
新型うつにかかりやすい要因として遺伝的なこ
とに加え、いろいろなことに反応しやすい性格や、
仕事や人間関係でストレスが多い環境に置かれて
いることなどが挙げられます。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 ストレスの話』
著:ゆうき ゆう
「ストレス社会」といわれている現在、
科学や技術の発達で快適になっていく日々の生活とはうらはらに、
ストレスからくる心身の不調に多くの人が悩まされています。
ストレスの原因は仕事や学校、家庭、SNSなど人によってさまざま。
特に最近では、新型コロナウイルスの影響で
これまでの生活様式が大きく変化し、何かと行動も制限されました。
それにより、たまったストレスをうまく発散できずに常にイライラしたり、
不安感がいつまでたってもぬぐえずあまり眠れなくなったり…
また、ストレスは自律神経を乱す原因になるため、
放置すると免疫力も下がり、体の不調を招くことになります。
近年20~30代に多く見られる「過敏性腸症候群」はそのひとつで、
病院に行って検査をしても異常がみつからないのに、
日々便秘や下痢などの腹痛に悩まされる病気です。
早いうちに対処しなければ、
毎日腹痛におびえながら生活しなければならないという
新たなストレスが加わって悪循環に。
本書では、そんな諸悪の根源であるストレスの解消法を医師が解説。
そもそも自律神経が乱れるまでストレスをため込まない男女別の考え方と、
たまってしまったらすぐに自宅で解消できる方法を、
メンタルマネジメントや栄養、運動など実用的な内容で紹介しています。
公開日:2021.08.16