「限界まで追い込む」はもう古い? 最新科学が証明する筋肥大に最適なトレーニング方法【鍛え方の最適解がわかる 10万論文筋トレ】

正しい強度設定について

 筋トレで効率的に成果を得るためには、正しい強度を設定すること、つまり、客観的な数値化された強度を決めていく必要があります。代表的な指標には「RM」と「RPE」というふたつの指標があり、このふたつを併用することで自分に適切な強度がわかります。

 RMとは、Repetition Maximum の略で、「最大反復回数」を意味します。ある重量に対して最大何回持ち上げることができるかで、自分の運動強度を判断する方法です。

 例えば、ギリギリ1回だけ持ち上げられる重さを1RMと表し、10回なら10RMとなります。まずRMが頻繁に用いられる理由としては、表のように1RMに対する挙上回数の目安が決まっていて、1RM100%の場合は1回、1RM90%の場合は3〜4回、1RM80%の場合は7〜8回というように、1RMのパーセンテージによって目安の挙上回数が決められていて、わかりやすいことがあげられます。筋肥大、筋力増強を効率化させる10回が限界という強度は1RM75%と表現されます。

RM(最大反復回数)=ある重量を何回持ち上げられるかで自分の運動強度を判断。
全力で1回だけ挙げられる重量を「1RM」とし、この重量を最大筋力とする。

 ただし、このRMには筋線維タイプによる個人差という問題があります。遅筋線維であるタイプⅠ線維の筋肉が多い人や反対に速筋線維であるタイプⅡ線維の筋肉が多い人の場合は、強度設定をしても個人差が大きく、人によって実際の回数に乖離が出てしまうのです。そのため、強度設定にはRMだけでは不十分で、RPEの概念も必要になってきます。

 RPEとは、Rating of Perceived Exertionの略で、今扱っている強度が自分にとってどれくらいのキツさかを数値化する「自覚的運動強度」のことです。RPEには最大が10のものと20のものがありますが、筋トレでは一般的に前者が使われます。RPE10は、あと1回も持ち上げられず重量も増やせないという感覚、RPE9があと1回、RPE8ならあと2回くらいはなんとかなりそうという感じです。

 例えば、1RM75%の10回が限界という重量でセットをこなし、10回が終わった後にRPEが8以上であれば、中等度の最適な負荷ということになります。

 つまり、ジムで自分の最適な強度に設定するときは、一度1回が限界の1RMを試し、そこに0・75をかけて1RM75%の重量を算出します。そして1RM75%の強度で10回行ってRPEを評価し、RPEが8以上であれば適切な強度ということになりますし、RPEが7以下であれば、重量を重くする、あるいは1セット11回にして強度を上げることで最適な強度をつくり出すことができます。

RPE(自覚的運動強度)=自分の主観が基準なので、同じRPEで回数や重量が増えるといった成長がわかりやすく、体調に合わせて回数を調節できる


結論

肥大においては、RIR2でも、RIR0とほぼ同じ効果が得られる
1RM75%の重量を算出し、その強度で10回行い、RPE8以上であれば最適な強度となる


【出典】『鍛え方の最適解がわかる 10万論文筋トレ』著:理学療法士・パーソナルトレーナー 論文男・

ページ: 1 2

【書誌情報】
『鍛え方の最適解がわかる 10万論文筋トレ』
著:理学療法士・パーソナルトレーナー 論文男


【Amazonで購入する】

■■トレーニーのための「最適解」がわかる! エビデンスが示す、最新結論■■
理学療法士・パーソナルトレーナーである著者が、10万本以上の論文から導き出した「本当に効く筋トレ理論」をわかりやすく解説します。

SNSにあふれる筋トレ情報の中には、科学的根拠に乏しいものも少なくありません。本書では、年間500本以上の論文をチェックし、現場経験と照らし合わせながら、科学的に証明された方法だけを厳選して紹介します。
筋トレ理論の真偽を検証し、最新研究から導き出された筋トレの設計ルールや正しい栄養戦略を知ることで、無駄な努力や習慣を排除し、最短で筋肉を増やす道筋がわかります。
さらに、部位別の効率的な鍛え方、筋肥大を最大化する負荷・レップ数・インターバル、プロテインやサプリの科学的活用法、リカバリーの正しい知識まで網羅。
経験則や古い理論に惑わされず、論文で裏付けられた最新結論を取り入れて実践することで、成果を確実に最大化できます。

理想の体を手に入れたいトレーニーや、伸び悩みから脱却したい上級者にとって、科学に基づく筋トレの最前線を知る必携の一冊です。

この記事のCategory

オススメ記事

求人情報

インフォテキストが入ります