「会話は通じる」けど「文章は伝わらない」? 文章力を上げる基本ルールとは【デキる大人の文章力教室】

話し言葉は使わない – 【「やる」は使わない】

<文章カアップのポイント>
「やる」は話し言葉で使われるが、書き言葉では「行う」など、文の内容にふさわしい語句に置き換える。

書き言葉と話し言葉は異なる

 最初に、書き言葉と話し言葉ではルールが異なることを知っておきましょう。普段の会話は、もちろん話し言葉ですから、話し言葉のルールに従って行われています。しかし、社内文書、企画書、就職・転職の際の志望理由書、レポート、小論文などは書き言葉です。したがって、話し言葉とは別のルールに従って書かれなければなりません。

 たとえば、文例にある「〇〇をやる」は話し言葉です。したがって別の言葉に置き換える必要があります。その最も簡単な方法は、OKのように、書き言葉の「行う」を使うことでしょう。

 ただし、「〇〇を行う」ばかりが多用された文章もまた、単調で味けないものです。そこでGOOD のように、「行う」の内容にふさわしい言葉に置き換えると、意味のはっきりした文章になります。

 ほかにも「課題をやる」は「課題をこなす」、「治療をする」は「治療を施す」のように置き換えると、「やる」や「する」の意味を明確化できます。

文書で使われる言葉

書き言葉を使うべき文書

・憲法・法律・規則
・社内の公式文書・企画書
・他社や顧客宛てのメール・年賀状
・就職や転職の志望理由書
・大学のレポート・学術論文

話し言葉でも許される文書

・芸術的文章・小説
・SNS ・ブログ
・親しい友人宛てのメール
・キャッチコピー

【出典】『デキる大人の文章力教室』著:小林洋介


「正しい日本語」とは

 そもそも「正しい日本語」とはなんでしょうか? 日本語は常に変化しています。たとえば、平安時代には「竹取の翁といふものありけり」(『竹取物語』)のような文章が一般に通用していましたが、徐々に今のような日本語に変化してきました。

 そう考えると、現代の若者が使っている「マジキモい」や「激おこプンプン丸」なども、数十年後には正式な場で通用する日本語になるのかもしれません。このような常に変化している日本語に対し、「これが正しい」という厳密な規範(ルール)を設定することは難しいでしょう。現時点で「間違った日本語」と呼ばれている表現は、実は単に「世間ではまだ十分に認められていない表現」というだけなのです。ですから、「学術的に正しい日本語」というものは存在しないことになります。

 しかし実生活では、避けなければ支障が出る表現もあります。当書が扱うのは、実生活で使うべき「正しい日本語」です。

当書における「正しい日本語」とは

 本書では、学術的な意味ではなく、実用的な意味で「正しい日本語」という言葉を使います。それは、現時点における日本社会で「相手にきちんと通じる日本語」のことです。

 相手(読み手)に言葉で正確に伝えるためには、発信する側(書き手)と受信する側(読み手)が言葉のルールを共有していなければなりません。「語法」や「文法」と呼ばれるものは、そのルールの典型です。たとえば、外国語を理解できないのは、発信側と受信側が言葉のルールを共有できていないからですが、日本語を母語とする人同士でも、ルールが完全に共有されていなければ、外国語ほどではないにせよ、誤解が生まれます。

 本書の目的は、現在の日本語のルールをより深く構造的に理解し、誤解のないコミュニケーションを実現することです。

文章力アップのコツは「学ぶ順序」

本書では、第1章から第4章まで文章を主に構成要素ごとに分解し、順を追って学べるようにしています。最もシンプルで理解しやすい単位である「単語」から始め、徐々に大きな単位のことを学んでいけば、実践でも自然と「正しい日本語」が使えるようになるはずです。さらに、各章を3〜4つのレッスンに分け、全体で15のレッスンで苦手な部分を集中して学べるようにしています。

こんな方にオススメです!

本書は、以下のような悩みや目標をお持ちの方に最適です。

・「正しい日本語」の基準がわからず、ビジネスや公の場での表現に自信がない方
・相手に意図が正確に伝わらず、コミュニケーションで誤解が生じることがある方
・感覚ではなく、現在の日本語の「ルール」を構造的に深く理解したい方
・文章力を基礎の基礎(単語)から段階的に学び、着実にスキルアップしたい方
・実践ですぐに役立つ「実用的な日本語の知識」を身につけたい方

本書は、単語・語法・文法といった文章の構成要素を、理解しやすい順序で体系的に解説しています。「誤解のないコミュニケーション」を実現したいすべての方の文章力アップをサポートします!

【出典】『デキる大人の文章力教室』著:小林洋介

【書誌情報】
『デキる大人の文章力教室』
著:小林洋介


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