噛む・話す・美しい歯並びは“唇の筋トレ”から【歯並びをよくする離乳食・幼児食】

唇をしっかり閉じる力をつける

口まわりには、舌があり、唇があり、頬があります。これらを動かすには、当然ながら筋肉が必要になります。唇を囲むようにある筋肉は口輪筋と呼ばれ、口輪筋を動かすことで、話せたり、食べたり、口を閉じたりすることができます。

この口輪筋がうまく使えないと、物を飲み込みにくくなったり、発音がしづらくなったり、ひいては歯並びが悪くなる原因にも。口輪筋を使って唇をしっかり閉じる力、口唇閉鎖力を高めることが大切です。

もし、お子さんが普段から唇をぴったり閉じておくことが難しく、いつもポカンロになっていて心配な場合は、歯科医院で専用の器具を使って口唇閉鎖力を測定してもらうのもいいでしょう。
口唇閉鎖力をつけるには、毎日の食事で唇をしっかり閉じてよく噛むことを意識するのが大切です。また、にらめっこなど顔の筋肉を動かす遊びをすることから始めてみてもいいですね。

ほかに楽しみながら鍛えられるトレーニングとしておすすめなのは「ブクブクうがい」。口に水を少量含み、左右の頬側や前歯と唇の間などに水を移動させながら、ブクブクとうがいをする運動です。ポイントはしっかりブクブクできるよう、少なめの水(30mlほど)で行うこと。虫歯予防にもなりますし、口まわりの筋肉を鍛えることはきれいなフェイスラインにもつながります。子どもにとっては一石二鳥、大人にとっては一石三鳥のトレーニングなのです!

顔、口まわりの筋肉の役割

顔には、そしゃく筋、舌筋、表情筋などのいろいろな筋肉があり、それらを上手に使って、表情をつくりだしたり、食事のためのそしゃくをしたり、発音したりするために口を動かしたりしています。

そしゃく筋: そしゃくのときに使う筋肉
舌筋: 舌を動かす筋肉
表情筋: 顔や口や目や鼻などを動かす筋肉

なかでも表情筋のひとつの口輪筋は、口を閉じたり、すぼめたり、突き出したりといった唇の細かい動きを支える筋肉です。口輪筋がうまく使えていないと、唇をしっかりと閉じることができなくなるため、しっかり使って鍛えることを意識しましょう。

口まわりの筋肉を鍛えるには?

頬を膨らませたり、唇を尖らせたりなど、顔、特に口のまわりにある筋肉をしっかり動かすことが、大事なこと。食べ方に気をつけることが第一ですが、遊びながら鍛えられる方法もあります。

たとえば顔を使った「顔じゃんけん」「あっぷっぷ」「風船を膨らませる」など。お子さんと一緒に楽しみながら、お口の発達を促しましょう!

【出典】『歯並びをよくする離乳食・幼児食』著:杉原麻美/藤原朋未

【書誌情報】
『歯並びをよくする離乳食・幼児食』
著:杉原麻美/藤原朋未

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お子さんの歯並び、お口の状態、気にしていますか?

昔に比べ、やわらかいものを食べるようになった昨今、お口まわりの筋肉や、飲み込む力が未発達なままとなり、「でこぼこ歯」「出っ歯」「ポカン口」「受け口」などの、お悩みを持つお子さんが増えています。
歯並びや、噛み合わせの悪さが与える影響は多々ありますが、大人になってからもデメリットとなり続けるものばかりです。

「でも、歯並びは遺伝の影響では…?」と思った方にこそ、
手に取っていただきたいのが本書です。
実は0歳児からのミルクの飲み方、哺乳瓶の選び方、
離乳食・幼児食のメニュー、食べ方といったことのすべてが、
お子さんの歯並びにつながっているのです。

お口を育てる視点から、「月齢を目安にするよりも、お口の状態に合わせて進める」「誤嚥を防ぐ細かい切り方ばかりだと歯を使わず、お口の発達が促されない!」といった、離乳食・幼児食の新常識を解説し、一生ものの「きれいな歯並び」をつくる、離乳食・幼児食のフリージング&作りおきレシピをご紹介します。

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