早期発見と適切な対応が重要。覚えておきたい訪問看護師のための虐待対応【訪問看護のアイデア帖】

虐待への対応フロー

虐待が疑われる、あるいは虐待を発見した場合は、迅速かつ慎重な対応が必要です。

情報収集と記録

具体的な状況、日時、場所、関わった人物、療養者の発言などを詳細に記録します。客観的な事実に基づいて、見聞きしたことをありのままに記録することが重要です。写真や動画などの証拠があれば記録に残します(ただし、プライバシーに配慮し、適切な方法で行います)。単独で判断せず、複数の視点から情報を集めるよう心がけます。

緊急性の判断

療養者の生命や身体に危険が迫っている場合は、最優先で安全確保を行います。必要に応じて、警察や救急車を要請することも視野に入れます。

事業所内での報告・相談

速やかに事業所の管理者や上司に報告し、状況を共有します。1人で抱え込まず、チームとして対応方針を検討します。

関係機関との連携

虐待が疑われる場合は、以下の機関に連絡し、相談・通報を行います。連絡する際は、守秘義務に配慮しつつ、必要最小限の情報を共有します。匿名での通報も可能です。通報者の情報が療養者に伝わることはありません。

【市町村の高齢者虐待対応窓口(地域包括支援センターなど)】

高齢者虐待防止法の根拠となる最も重要な窓口です。介護保険を利用している場合は、まずここに連絡します

【福祉事務所】

状況によっては、生活保護など他の福祉制度の活用も視野に入れます

【警察】

生命の危険がある場合や、明らかな犯罪行為が認められる場合に通報します

【配偶者暴力相談支援センター】

DV も高齢者虐待の一形態として考慮されることがあります

かかりつけ医、ケアマネジャー

療養者の状況を最も把握している可能性があり、連携して対応を進めます

ケアプランの見直し

ケアマネジャーと連携し、療養者の安全を確保するためのケアプランの見直しを検討します。サービス内容の変更、緊急ショートステイの活用、施設入所の検討など、さまざまな選択肢を視野に入れます。

継続的な支援と見守り

虐待が解決された後も、継続的な見守りや支援が必要です。介護者の心理的負担や生活状況にも配慮し、必要に応じて介護者支援を検討します。

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