手塚治虫文化賞、横手市・まんが美術財団が特別賞受賞! 高橋よしひろ名誉館長も臨席!


高橋先生の担当編集が
現場レポート!
第29回手塚治虫文化賞(朝日新聞社主催)の贈呈式が5日、東京・浜離宮朝日ホールで開催され、横手市増田まんが美術財団が特別賞を受賞した。30年にわたり漫画原画のアーカイブに尽力してきたことが評価された。
この贈呈式に我らが高橋よしひろ先生も臨席。高橋よしひろ先生は、この増田まんが美術館の二代目・名誉館長を務めているのだ。初代名誉館長の故・矢口高雄先生は秋田県雄勝郡西成瀬村(現在は横手市増田町)のご出身、高橋よしひろ先生はその隣の東成瀬村の出身。ご当地が生んだ二大漫画家として二代目を襲名したのである。
「ラブすぽ」を運営する日本文芸社は60年以上「週刊漫画ゴラク」を刊行。高橋よしひろ先生には「銀牙」シリーズを1999年以降、長く連載して頂いている。そのご縁もあり、今回贈呈式に担当編集者が同席。ここにレポートをお届けする。

漫画への想い語る大石代表理事
さあ、いよいよ開式。
マンガ大賞のりんたろう氏『1秒24コマのぼくの人生』(河出書房新社)、短編賞の榎本俊二氏『ザ・キンクス』(講談社)、新生賞の城戸志保氏『どくだみの花咲くころ』(講談社)と、喜びと感動に溢れる贈呈が続く。
そうして、待ってました特別賞の贈呈。財団の大石卓代表理事が登壇する。
堂々たるスピーチでは、初代名誉館長の矢口先生が手塚作品に憧れて漫画家を目指したこと、まんが美術館のグランドオープンの特別企画展が「手塚治虫&矢口高雄二人展」だったことなど、美術館の来し方を披歴しつつ「今回の受賞を誰よりも喜んでいるのは天国にいる矢口先生」と思いを馳せた。
いやいや代表理事、二代目名誉館長も喜んでおられますぞ!
一緒に喜びを分かち合いましょう!
…ということで、受賞スピーチ、各報道陣の取材を終えたのち、懇親会へ。
美術館のスタッフともども労をねぎらい合いました。

まんがを未来につなぐために…
各賞贈呈の祝辞の中で、手塚治虫文化財団代表理事・手塚眞氏が「本来、国が率先して行うべき仕事」と評したくらいに、漫画原画アーカイブの業務は地味で骨が折れる仕事だ。
大石代表理事は、こう語った。「この利益至上主義の時代に、利益を上げにくい美術館の仕事が今後も継続できる未来のためにも、そして他のまんが美術館のためにも、今回の受賞は喜ばしいことです」
この記事をお読みの皆さん。ぜひ、お近くに行くことがありましたら「横手市増田まんが美術館」にお立ち寄りいただき、応援のほど、よろしくお願いいたします。
横手市増田まんが美術館
住所:〒019-0701
秋田県横手市増田町増田字新町285
電話:0182-45-5569
公式HP:https://manga-museum.com/
【関連書籍情報】
『~銀牙伝説~レクイエム 1』
著:高橋よしひろ
越後での激戦のあと、奥羽軍の面々は二子峠の犬の楽園で平穏な日々を送っていた。酷暑の夏、ならず者の狼藉からの救援を請う一匹の犬が奥羽軍の元に現れる。ウィードたちは即座に出立するが、見送る銀の衰えは隠しようもなく…。不吉な空気がジワジワと忍び寄る、銀牙最終聖戦!!