チャンネル登録者数150万人超。オガトレさんがガチガチの体に“本当に効く”と太鼓判を押す「プログラム」とは?

新刊『ガチガチポイントに直に効く! オガトレ式最速ストレッチプログラム』発売記念・特別インタビュー(全3回連載のうち2回目)
取材・文:小林 由佳 撮影:天野 憲仁(日本文芸社)

動画配信7年目でも、人気続行の理由
YouTubeチャンネル『オガトレ』は、ストレッチビギナーも分かりやすく、無理なく続けられるシンプルさが好評ですが、新刊『ガチガチポイントに直に効く! オガトレ式最速ストレッチプログラム』は、番組登録者にも役立つノウハウが満載です。
――ストレッチ系チャンネルは数多ありますが、このジャンルの先駆者ともいえるオガトレさんが、配信から7年経った今も注目を浴び続けているのはすごいですね。
「僕がYouTube配信を始めた頃は、フィットネス系のチャンネルは3つくらいでした。その後コロナ禍の“ステイホーム”を機に同類のチャンネルが一気に1,000くらいに増えたけれど、今、代表的なチャンネルは10くらい。アスリートやモデルなど様々な背景を持つ人が配信していますが、僕のような理学療法士のストレッチチャンネルは稀ですね」
――ストレッチ系には即効性をうたうタイトルも目立ちますが、『オガトレ』は、“すぐ治る”的なタイトルが無いですね。
「とくにコロナ禍でストレッチチャンネルが増えた時に、“1回で治る”とか“速攻マイナス5キロ”などインパクト重視のタイトルやサムネイルが目立ちました。YouTubeはこういう言葉をつけると再生回数を稼げますから。僕もこの方向で配信したことがありますが、すぐにやめました」
――なぜですか?再生回数が稼げる手法なのでは?
「1回で治ることなんて無いんです。理学療法士にとって科学的根拠はめちゃくちゃ大事なので、バズりたいために根拠のない言葉を使うことは自分の心が許せませんでした。だからすぐにやめて、謝罪動画も出しました」
――わざわざ謝罪動画を……視聴者の反応は?
「きちんと謝罪したことが功を奏したのか、前にも増して“オガトレは信用できる”と評価して頂けるようになりました。あの時はYouTubeの悪い潮流に飲み込まれなくて、本当によかった(笑)」
理論的に“最速”な、1週間プログラム
――そんなオガトレさんが、新著で紹介している1週間ストレッチプログラムに、“最速”という言葉を使っていますね。
「はい。普段は“最速”なんて言葉は使いません(笑)でもこの本で紹介しているのは、理論的に自信を持って“最速”と言えるくらい、効率の良いストレッチプログラムだからです」
――タイトルにある“ガチガチポイント”というのが気になります。
「この本では、筋肉の中でも過度に硬くなるところ、専門用語で筋硬結(きんこうけつ)と呼ばれるところを“ガチガチポイント”と呼んでいます。大きな筋肉の真ん中あたりや、細い筋肉なら両端とか。筋肉によってガチガチポイントの場所は異なります。このガチガチポイントに圧をかけるストレッチを、ダイレクトストレッチといいます」
――筋肉が硬く凝っている時って、筋肉全体が均一に硬くなっていると思ってました。
「ストレッチは筋肉の端と端を伸ばす行為ですが、静的ストレッチ(筋肉を伸ばした状態を一定時間保つストレッチ)で伸ばしきれない部分が、ガチガチポイントであることが多いんです。たとえば10cmの筋肉の真ん中あたりに3cmのガチガチポイントがあったら、静的ストレッチだけでは全体が伸びにくくなる。そこで、ダイレクトストレッチでガチガチポイントを解消してから静的ストレッチをすると、伸びの効率が良くなる……つまり硬くなった筋肉を“最速”で戻せるというわけです」
――2つのストレッチの組み合わせは、ビギナーが敬遠しませんか?
「ストレッチが面倒臭いという人の気持ちはわかります。僕も昔はそう思っていたし(笑)でも、ダイレクトストレッチは、やってみると本当に気持ち良いんです。気持ち良いというポジティブな感情は、“面倒臭い”に打ち勝つと僕は思っています。面倒臭いと思っている人ほど、まずはダイレクトストレッチを試してみることをおすすめします」
――これを実践したビギナーの感想はいかがでしたか?
「このプログラムを始めてから、翌日の体の軽さや動きやすさを体感するようになった、前屈して手の平が床に届くようになったとか。これまでダイレクトストレッチに関する本はあまり出ていないのですが、ビギナーが習慣化しやすいストレッチです」。
座りすぎに注意!気をつけたい、日常生活でのガチガチ
――肩凝りや腰の疲れのような日常的な不調にも効果的ですか?
「この1週間プログラムは、長時間のデスクワークや立ちっぱなしなど、日常生活の中で姿勢を保つためにガチガチになりやすい筋肉へのアプローチを集約しています。ほとんどの人の悩みに当てはまると思います」
――今年の猛暑続きで、室内で長時間座っている人も多そうです。
「そうですね。最近は腰痛や肩こり、疲れ目などの悩みをよく聞きます。以前よりも同じ悩みを持つ人が増えてきた印象ですが、これは座り過ぎが原因のひとつです。座った状態で骨盤が傾き、丸くなった背中を支える腰に負担がかかる、バランスを保つために前に傾く頭を支える肩に負担がかかり、スマホの視聴時間が増えて疲れ目……という感じです」
――でも、オガトレさんご自身はガチガチとは無縁なんですよね?
「いえいえ、硬くなりますよ」
――それ言っちゃって大丈夫ですか?(笑)
「僕は体が柔らかい方ですが、動画を自分で編集するから、どうしても座っている時間が長くなっちゃって……週3回以上はストレッチで硬いところをメンテナンスします」
――人気ユーチューバーって、撮影・編集をチームで行うことが多いと聞きましたが。
「こだわりが多くて人に頼めないんです(笑) 『オガトレ』はリピート率70%[1] を超えていて、このリピート率の高さはYouTubeの中でも珍しいそうです。つまり何度も視聴してくださる方が沢山いるから、出来るだけ分かりやすく、続けやすい動画にしなければなりません。テロップを入れるタイミングや、無駄な配色を抑えた見やすさ、効果音の使い方など、細かいところまで気をつけています。その結果、編集作業が終わる頃には肩やお尻がガチガチで(笑)」
――みんなガチガチからは逃げられないんですね…。
「誰でもガチガチとは一生の付き合いだと思います。普段の生活で椅子に座っているだけでも筋肉に負担がかかってしまう。ガチガチを避けることは出来ないから、それを改善する手段としてストレッチの習慣をおすすめします。1週間単位でも、時間ができる週末だけでもOKです。無理なく、自然に続けることが、何より大事ですから」
(チャンネル登録者数150万人超えのYouTubeチャンネル『オガトレ』ユーチューバー・オガトレさんロングインタビュー【後編】に続く)
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【書誌情報】
『ガチガチポイントに直で効く! オガトレ式・最速ストレッチプログラム』
著:オガトレ
かたさの原因を直接ほぐす「ダイレクトストレッチ」で、体は最速で柔らかくなる!
大人気ストレッチ系YouTuberで理学療法士のオガトレが考案、
1週間で「柔らかくなった!」を実感できるストレッチプログラムが登場!
1週間で驚くほど柔らかくなるから、モチベーションも続きやすく、体がどんどん軽くなっていきます。そして、続けるほどにベタっと開脚や前屈で床に手がつく、理想のポーズも目指せます。
さらに、柔らかくなるために効果的なタイミング、体をかたくするNG習慣など、日常でできるコツも紹介。
今までなかったストレッチの新バイブルです。
YouTubeチャンネル『オガトレ』 https://www.youtube.com/@ogatore


