地球が水没しなかったのは「巨大衝突」のおかげ?45億年前のジャイアント・インパクトが起こした奇跡【眠れなくなるほど面白い 図解プレミアム 宇宙の話】

ジャイアント・インパクトが地球の命運を決めた?

惑星の巨大衝突のおかげで地球は水没をまぬがれた

 約45億年前、原始地球にとってとんでもない出来事が起こってしまいました。

 それまで、微惑星との衝突・合体は日常茶飯事に起こっていましたが、これとは比較にならないほどの巨大な天体(原始惑星)が、原始地球をかすめるように衝突してしまったのです

 その天体のサイズはいまの火星ほどもありました。この大事件を「ジャイアント・インパクト」と呼んでいます。これによって、その天体の破片と吹き飛ばされた原始地球の一部が、地球を回りながら集積して月が誕生したという説(ジャイアント・インパクト仮説)がありますが、これは第2章で詳しくお話しすることにします。

 ジャイアント・インパクトによって、原始地球の水蒸気の大半が宇宙空間に飛び散り、地表の水は一度干上がってしまいました。では、現在の地球の水はどこから来たのでしょう?それは、そのあとに衝突した数多くの隕石に含まれていた水がもとになったと考えられています。

 もしこの巨大な衝突がなかったら、原始地球は水を失うことなく、さらにあとからあとからぶつかってくる隕石によって水がもたらされ、地球全体がすっぽりと水没していたかもしれません。

 月が誕生すると、月と地球の間の重力の作用によって地球の自転軸の傾きが落ちつき、気候の安定がもたらされました

 それ以前の地球は1日8時間の猛スピードで回転していて、激しい気流が吹き荒れ、すさまじい海流がぶつかる世界だったと考えられるのです。

◉ ジャイアント・インパクト仮説 ◉

1975年、アリゾナ大学惑星科学研究所のドン・デービスとウイリアム・ハートマンによって提唱された「ジャイアント・インパクト仮説」。こうして地球と月の関係はでき上がったと考えられる。

飛び散った原始惑星やマントルのかけらが互いの重力で引きつけ合って合体し、やがて月の原型ができた。原始地球はその後も多くの衝突をくり返し、いまの地球へと育っていった。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解プレミアム 宇宙の話』 著:渡部潤一

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解プレミアム 宇宙の話』
監修:渡部潤一


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