トカゲのしっぽ、再生可能回数は?【生物の話】

~動物の再生~
「トカゲのしっぽ切り」とは、人間社会においては、些末な部分を処分することで問題の幕引きを図り、影響が本体に及ばないようにすることを指します。これは、トカゲが敵に捕らえられそうになったとき、しっぽを切って敵の手から逃れる、「自切(じせつ)」と呼ばれる行動になぞらえた比喩です。
自切は文字通り、自分で切る行為です。敵に切られるわけではありません。切れる場所もあらかじめ決まっています。脊椎に自切面という節目があり、そこからスパッと切れるのです。自切面周辺の筋肉も切れやすい構造になっています。切れたしっぽはしばらく動き回り、敵の注意を引きます。その間に、トカゲはスタコラサッサと逃げていきます。
しっぽを失ったトカゲは、その後どうなるのでしょう。まず切断面の筋肉が収縮し、失血を止めます。次に、上皮細胞が切断面を覆い、その下に血管を張り巡らせていきます。ここまでは、いわば応急措置ですね。その後は、尾の再生へと移ります。神経幹細胞、筋繊維が形成され、伸びてきた尾の中心には軟骨ができます。ただし、完全に元通りになるわけではありません。脊椎はできませんし、尾が元より短くなってしまうケースも見受けられます。
尾を再生させたトカゲは、脊髄と自切面を失うので同じようには自切できなくなりますが、2回目以降は再生した部分から切り離すことができるようです。もっとも、際限なく使える技ではありません。再生には多大なエネルギーが必要になりますから。トカゲにとっては、あくまでも奥の手、命がけの大技です。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 生物の話』
監修:廣澤瑞子 日本文芸社刊
執筆者プロフィール
横浜生まれ。東京大学農学部農芸化学科卒業。1996年、東京大学大学院農学生命科学研究科応用動物科学専攻博士課程修了。日本学術振興会特別研究員、米イリノイ大学シカゴ校およびドイツマックスプランク生物物理化学研究所の博士研究員を経て、現在は東京大学大学院農学生命科学研究科応用動物科学専攻細胞生化学研究室に助教として在籍。著書に『理科のおさらい 生物』(自由国民社)がある。

「人間は何歳まで生きられる?」「iPS細胞で薄毛を救う?」「三毛猫はなぜメスばかり?」「黒い花は世に存在しない?」ーー生命の誕生・進化から、動物、植物、ヒトの生態、最先端の医療・地球環境、未来まで、生物学でひもとく60のナゾとフシギ!知れば知るほど面白い!
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