ドラマでも話題の徳川家康のスゴイ政策!彼はどのようにして国内市場を発展させていったのか?【世界史】

戦国時代を終わらせた家康の哲学=商業抑止策
慶長五年(1600年)の関ヶ原合戦以後、徳川家康は、事実上の天下人として政事を執行するようになり、間もなく征夷大将軍として江戸に「幕府」を開設する。しかし、この政権は織豊政権が目指す絶対主義国家の完成に向かって全国の大名諸侯を統治する権力ではなかった。
絶対主義国家は商業重視、商人重視の重商主義政策を基本とするのだが、家康は商業を混乱と下克上、動乱の原因とみて抑制し、農業本位の国造りを基本に据えた。生を受けてから生涯を荒々しい戦国の世で揉まれてきた家康としては「絶対平和」を根本是にしたかったのだろう。わざわざ東国に身を引いて幕府を開いたのも東国武士団の子孫として源頼朝と武田信玄を信奉する表われであり、信長、秀吉とは「和して同ぜず」の形を示す必要があったためだ。商業蔑視、農業賛美の気風が感じられる。
その結果、幕府の経営破綻= 財政破綻は慢性化して、累代の将軍支配下、財政改革が繰り返されるのであるが、田沼意次の積極的な重商主義的改革以外は見るべきものがない。いずれも家康以来の祖法=農本主義を超えられず、ほとんど小手先細工の始末に終わるのである。
その間、ヨーロッパは大航海時代を経て、イギリス、オランダ、フランス諸国が絶対主義国家への変貌を遂げ、アフリカからアメリカ、アジアへ飛び出し、貿易と植民に精を出して急激に発展。国力を増強し、日本を追い越してしまう。その落差は広がり、幕末を迎えるのである。幕府の鎖国体制下、日本は世界の激動的発展を知らず、井の中の蛙かわずになってしまうが、再び世界に伍する先進国として再生する。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 世界史』
著:鈴木 旭 日本文芸社刊
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