日本人はなぜ神様になったのか?神社に実在の人物を祀る『人神信仰』の歴史と由来【図解 神道】

神様になった日本人が意外と多くいる

「〇〇さんは神!」「神対応」といった表現が使われるようになって久しいのですが、これはあくまで比喩で、そう呼ばれた人が礼拝の対象になっているわけではありません。しかし、実際に神社に祀られて多くの人の信仰を集めている「人」もいます。もっともよく知られている例は、天神様として知られる菅原道真公でしょう(詳しくは36項で述べますので、そちらもお読みください)。ほかにも徳川家康公(東照宮)や平将門公の信仰も広まっています。

でも、『古事記』や『日本書紀』の神話では、神の子孫としての人間は語られているものの、人が神様になる話や、人を神様として祀る話は載せられていません。人と神様とは違う存在であり、両者の間で結婚はできても、人が神様に変わるというようなことはないと考えられていたようです。

人を神様として祀る風潮が生じたのは奈良時代後期頃からとされます。強い怨みを抱いて死んだ者は祟りをなすので、紙として祀って慰めなければいけないと考えられるようになったのです。大規模な祭りや神社での祭祀が行われるようになったのは平安時代に入ってからで、863(貞観5)年に、平安京の神泉苑で執行された御霊会が、その始まりとされます。

中世になると、大きな業績を残した人や英雄なども神様として祀るようになりました。ただし、これらの中には子孫や後継者などが、その人物を神格化しようとして信仰を広めたものもあるようです。豊臣秀吉や徳川家康は生前に自分を神として祀るよう言い残したと伝えられています。戦国の英傑ならではの自信といえるでしょう。

出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 神道』監/渋谷申博

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『眠れなくなるほど面白い 図解 神道』
著:渋谷申博

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