温度が1200度にも達するマグマは一体どのようにしてできたのか?【地学の話】

ケイ酸成分で4分類されるマグマ
ハワイの火山噴火の映像などでは、灼熱した融けた岩石が流れているのがみられます。この融けた岩石は、よくみると一部が冷えて固まっており、こうしたものは溶岩と呼ばれます。これに対して、マグマとは、地下の冷えて固まっていない高温の融けた岩石のことをいいます。マグマの温度は700℃から1200℃もの高温になります。では、このマグマはいったいどのようにしてできたのでしょうか?
圧力が同じなら、温度が高くなると熱エネルギーをもらった原子が激しく振動するようになり、化学結合を切るので岩石は融けます。岩石の融ける温度は圧力がかかるほど高くなります。圧力がかかると周りから押さえつけられるので、原子がバラバラになりにくくなるためです。同じ温度でも圧力が下がると押さえつけていた力から解放されてバラバラになるので、やはり融けます。
一方、水が加わると水が原子の化学結合を切るので融けやすくなり、低い温度でも岩石は融けます。岩石が融けてマグマができる条件は、(1)圧力が同じで温度が上昇する (2)温度が同じで圧力が下がる (3)水が加わるの3種類です。水は、1気圧ならば0℃で固体の氷が融けて液体の水となりますが、ケイ酸塩からできている岩石の融ける温度は700℃から1000℃以上ときわめて高いため、マグマの温度は高温なのです。
地球内部のマントルは対流していますが、あまり温度が下がらない状態でマントル対流が上昇してくると、高温のまま圧力が下がるため、やがてマントルの岩石は融けてマグマができます。高温のマントルに水が加わっても、マントルの岩石が融けてマグマができます。こうしてできたマグマが上昇し、その熱で地殻の岩石を融かしてもマグマができるし、マントルに沈み込んだ地殻が融けてもマグマになります。
マグマは液体なので、固体の岩石よりは密度が小さく、浮力で地表に向かって上昇します。マグマには水や二酸化炭素などの火山ガス成分が多く含まれており、マグマが地表に噴出する際に、大気圏にこうした火山ガス成分を供給します。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 地学の話』
【書誌情報】
『図解 地学の話』
著者:高橋正樹 他
地学は「地球を対象とする自然科学」の学問。ジャンルが幅広く興味深い話題も多い。地球の誕生から、火山や地震のメカニズム、異常気象や天気図、地層・化石まで、「地球物地学」「火山学」「気象学」「地質学」の4テーマに分けて解説。図解で楽しくわかりやすく勉強になる1冊。
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