ゴルフスイングの理想のアドレスを作る臍下丹田に氣を鎮める方法とは!?【スウィングの真髄/辻村明志】

臍下丹田に氣を鎮め、重い体をつくる
合氣道を始めとする武道には、構えの基本として古くから「重みは下」という極意が伝えられてきました。荒川先生が私にやってくださった実験は、その極意をわかりやすく伝えるためでした。荒川先生の弟子である王さんが一本足で構えると、押しても引いても、体当たりしても、微動だにしなかったそうです。まさに重みが下の不動の構えであり、これはチーム辻村が追い求めるゴルフスウィングの理想のアドレスでもあります。
では、どのように不動の構えをつくったらいいのでしょうか。先ほどの実験で小指にあたるのが、人間の体では臍下丹田です。ここはおヘソの一寸(約3センチ)下のお腹の中、筋肉のない部分で、古くから東洋医学では心身の活力の源である精気、英気が集まる場所とされてきました。つまり、ここに氣を集め、鎮めることにより、重みが下になって初めて体を重く使うことができる、というわけです。
荒川先生の言葉を借りれば、「不動の形をつくるとは、臍下丹田に氣を鎮めること」と、いうことになります。さらに先生は、「最近の人は怒るとすぐに頭にきたとかキレるという。それは氣が、上がっているからだ。昔の人は腹が立つといったのは、意識が腹にあるからだ。もっとも氣が臍下丹田に鎮まっていれば、腹が立つこともない」
ゴルフにおいても短気は損気。一打一打に一喜一憂するのは、臍下丹田に氣が鎮められていない証拠です。
臍下丹田に氣を鎮める方法として、ペットボトルの水を飲むとき、水が口から食道を通って胃に伝わり、そこからさらに下奥底にスッと落ちるようなイメージで飲んでみたらいいでしょう。試合中、私が指導する選手たちが水を飲むのは、喉が乾いているからだけでなく氣を鎮めているのです。
【書誌情報】
『ゴルフのトップコーチが教えるスウィングの真髄』
著者:辻村明志
上田桃子、小祝さくらプロをはじめ、女子のトッププロたちをコーチしている本書の著者・辻村明志氏。王貞治選手の一本足打法を作り上げた故・荒川博氏に師事し、ゴルフ指導に取り入れたことは有名だ。本書は、荒川氏から受け継ぎ、コーチングに活用している「氣のスウィング理論」を解説するもの。「氣は心を動かし、心が氣を動かす」という、同氏の考えに基づき、氣の力をゴルフスウィングに活かすことを目的に、その方法をイラストと写真を使いわかりやすく紹介する。
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