のどに秘密ポケット!? カラスの賢すぎる1日をのぞいてみた【眠れなくなるほど面白い 図解 カラスの話】


1日の過ごし方、紹介します

カラスは早起きです。夜明け1時間前には目を覚まして鳴き始め、まだ薄暗いうちから飛んで行きます。夜の間はエサを食べていないので、お腹ペコペコです。そこで、鳥はまずエサを漁りに行きます。街中のカラスでしたら、まずは路上のゴミを探します。早朝からゴミ袋が出してあれば完璧。ゴミ袋が積んである繁華街とか、管理の甘いゴミ集積所なんかは絶好のエサ場になります。
ただし、カラスの群れがきている場合、そこには厳しい順列があります。高位のカラスより先にエサを食べようとすると怒られるので、順番を待っていなくてはなりません。エサを取るチャンスがあったら口に入るだけ詰め込んで、隠し場所に持って行きます。カラスはのどに舌下嚢という袋があり、ここにエサを溜め込んでおけます。のどがぽっこり膨らんでいるカラスがいたら、エサを溜め込んでいる証拠です。
その後は水浴びして、休憩して、溜めておいたエサを食べて、昼間は誰かが落としたお弁当とかおやつを拾ったり、昆虫や果実を探したり。夕方になると集まってねぐらに帰ります。
なお、これは繁殖していない若いカラスの話。繁殖個体は縄張りを守るので少し違います。繁殖個体はエサ探しに出かけることもありますが、基本的に縄張りの中で過ごしています。子育て中ならエサをとって、巣に運んで縄張りを守って、一日中、大忙しです。
よくある 1 日の過ごし方
繁殖していないカラス

夜明け1時間前に起床
▶ 繁華街などに出かけて、まずはエサ探し
▶ ゴミがなくなると水浴び、休憩など
▶ 公園で弁当の食べ残しを狙う、貯食を食べる、など
▶ 夕方になるとねぐらに集合。どのねぐらに行くかは自由
繁殖しているカラス

夜明け1時間前に起床
▶ 縄張り内を回ってエサを集める
▶ 集めたエサを縄張りのあちこちに隠しまくる
▶ 縄張り防衛しつつヒナへのエサ運び、抱卵中ならメスにエサを運ぶ
▶ 巣の近くの枝で寝る
カラスのねぐらがある場所
公園
木がたくさんあって、夜間、人が出入りしないところが最適です。神社なんかも神域は人がこないのでいい場所です。
森林
もともとカラスのねぐらは森林でした。烏山、烏森などの地名はねぐらがあった場所の名残かもしれません。
電線
ミヤマガラスやハシボソガラスは電線に止まって寝ていることもあります。駅構内の架線を使う例もあります。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 カラスの話』著:松原 始
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 カラスの話』
著:松原 始
「カラスはなぜ怖いのか?」がわかる本!
黒い羽を虹色に輝かせ、時に人を威嚇し、悠然と街を歩く。
不吉なシンボルとされる一方、賢さで知られる彼らの生態や魅力を面白く伝える1冊です。
「カラスはほんとは怖くない!?」
「読めばよむほど、好きになる!?」
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