死の直前に「赤ちゃん」へ戻る!? 不老不死のベニクラゲが持つ驚異の能力【眠れなくなるほど面白い 図解 死の話】

不老不死の生物が存在する?

若返りながら生き続ける死なない命

 地球上には「不老不死のクラゲ」が存在します。それが、地中海を含む温暖な海域に生息するベニクラゲです。老化や損傷によって死にか容れたあとでも、体を若返らせて再び成長段階に戻るという、きわめて特異な能力を備えています。

 ベニクラゲの生活史は、ほかのクラゲと同じく「ポリプ期」と「クラゲ期」を経過します。一般的なクラゲはクラゲ期を終えると寿命を迎えますが、ベニクラゲはポリプ期へと“巻き戻る”のが特徴です。この現象は、エサ不足や損傷、急激な温度変化といった環境ストレスをきっかけに生じると報告されています。

 ただし、この若返りが無限に続くかどうかは、まだはっきりしていません。研究室では繰り返し若返る例が観察されていますが、自然界では若返って復活しても、結局は捕食されて命を落とすことも多くあるからです。老いて死なずとも、ほかの要因で死を免れないため、必ずしも不死とはいえないのです。

 このように、ベニクラゲは若返ることができるとはいえ、自然界の厳しさのなかでは決して万能ではありません。不死のように見える存在であっても、無限に生き続けられるとは限らず、その裏側には科学がまだ解き明かせていない限界が潜んでいます。

ベニクラゲは若返る!神秘のサイクル

ベニクラゲは死を迎える前に体をポリプに戻し、再び成長をはじめる。この若返りサイクルにより、理論上は永遠に生き続けることができる。

それでも死ぬことはある

ベニクラゲは若返ることができるが、自然界では捕食という外的要因から逃れることはできない。不老不死といえど、生き物としての限界は存在する。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 死の話』監修:島田裕巳

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