古代エジプトの文学・詩・物語【眠れなくなるほど面白い 図解 古代エジプトの話】

【COLUMN】古代エジプトの文学・詩・物語

古代エジプトでは古王国時代から文学や詩が存在し、中王国時代には物語も存在していました。古王国時代の文学はマアト(神の真理)に基づく行動を諭す教訓的なもので、有名なのは『プタハヘテプの教訓』。宰相プタハヘテプが息子に、官僚として成功するための心得を語っています。

中王国時代の傑作は、『シヌへの物語』です。エジプトから逃亡したシヌへが異国の地で活躍するものの、年老いて帰国する話は人々の心を打つものでした。

第1中間期の混乱期には、庶民にもマアトに基づく権利があるとする物語もありました。『雄弁な農夫の物語』は、不当に財産を奪われた農夫が法廷に訴えたところ、その弁舌がすばらしかったということで財産を戻してもらえたという話です。

そのほかに、ナイル川の神ハピを讃える『ナイル川への讃歌(ハピへの讃歌)』や恋愛詩なども存在し、宴ではこれらが叙情豊かに歌われ、奏されたことが想像されます。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 古代エジプトの話』著:河合 望(エジプト学者・考古学者/筑波大学人文社会系教授) 

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 古代エジプトの話』
著:河合 望(エジプト学者・考古学者/筑波大学人文社会系教授)


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