近年増加の「アニサキス食中毒」の予防策とは【眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話】


日本人の大好きな刺身や寿司。しかし、とくに生魚を食べる際、食中毒のリスクがあることを考慮しなければなりません。なかでも近年増加しているのが、寄生虫のアニサキスによる食中毒。この食中毒はどのように対策をすればよいのでしょうか。
対策のひとつは、冷凍処理することです。アニサキスは、冷凍することで死滅するため、生魚を食べる前に−20℃以下で24時間以上冷凍することが推奨されています。魚を購入する際には、事前に冷凍処理が施されているのかも確認しましょう。ただし河魚の場合、より寒さに強い顎口虫(がくこうちゅう)という寄生虫がついている場合があるので、さらに長い時間(3~5日ほど)冷凍処理する必要があります。
また、産地や販売店の信頼性も、リスクを減らすために重要です。信頼できる相手から購入することで、リスクが管理された魚を選ぶことができます。とくに、漁場から直送される新鮮な魚や、専門的な検査を受けた魚を選ぶとよいでしょう。
最後に、寄生虫の兆候に注意することも大切です。食べる前に魚の身に糸のようなものが入りこんでいる、などの異常がないか目視でも確認し、疑わしい場合は食べないことが予防につながります。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話』監修:さかなのおにいさん かわちゃん
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話』
監修:さかなのおにいさん かわちゃん
食べること、飼うこと、水族館などでの鑑賞など、日本人にとって身近な生物の“魚類”。
魚類は生き物にしては珍しく、大きさや形、色、生息地域もさまざまなので、個体ごとの身体的特徴も大きく変化します。
また、食用としての魚と観賞用としての魚、漁業などのビジネスとしての魚では注目するポイントが異なるため、色んな角度から見ることができる面白い生物です。
「最古の魚は5億年前! 魚類の誕生と進化」「魚は何を食べる?」
「カニみそは脳みそではなく、肝臓や膵臓にあたる部位」
「シーラカンスが絶滅しなかったのは、味が激マズだったから!?」
「クジラ界にも「ヒット曲」があり、世界中の海で流行る」などなど
そんな魚のあらゆる疑問や意外な生態、誰かに教えたくなる雑学が詰まった子どもから大人まで幅広く楽しめる一冊です。
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