イルカはカバと祖先が同じ!? 言われてみるとわかる共通点とは【眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話】


賢い、かわいい、幸運の象徴。水族館でも大人気のイルカは、海のアイドルともいえるような存在感があります。
人間と上手にコミュニケーションをとりながら、さまざまな芸を披露するイルカショーを見ればわかるように、ただかわいいだけではなく、その賢さにも注目が集まっています。自ら発した超音波がどう反響したかを感じ取って、100m先のものまでも把握できる「エコーロケーション」は、熱帯魚が主人公の子ども向け映画でも話題になりました。
そんな魅力いっぱいのイルカ、実はカバと祖先が同じとされています。今から約5000万年前、イルカとカバは陸上に棲んでいた偶蹄類というシカやウシの仲間でした。そのまま陸上に残ったグループはカバに、水の中で生活することを選んだ生き物がイルカになったのです。
一見するとまったく違う動物に見える両者ですが、どちらも毛がないことや、水中で音を使ってコミュニケーションをとることなど、複数の共通点があることがわかります。
実は、これを発見したのは日本人。1999年に、日本の研究チームが行ったDNA解析により、彼らの祖先が共通であることがわかったのです。動物の進化の不思議が詰まったエピソードだといえるでしょう。
イルカとカバは同じ分類で「鯨偶蹄目」
1999年、東京工業大学のチームがDNA 解析をしたところ、彼らの祖先が共通であることがわかった。

イルカとカバの共通点
見た目はまったく違うように見えるが、よく見ると共通点は多い。

1.毛がない
2.水中で音を使ってコミュニケーションをとる
3.水中で子育てをする
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話』監修:さかなのおにいさん かわちゃん
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話』
監修:さかなのおにいさん かわちゃん
食べること、飼うこと、水族館などでの鑑賞など、日本人にとって身近な生物の“魚類”。
魚類は生き物にしては珍しく、大きさや形、色、生息地域もさまざまなので、個体ごとの身体的特徴も大きく変化します。
また、食用としての魚と観賞用としての魚、漁業などのビジネスとしての魚では注目するポイントが異なるため、色んな角度から見ることができる面白い生物です。
「最古の魚は5億年前! 魚類の誕生と進化」「魚は何を食べる?」
「カニみそは脳みそではなく、肝臓や膵臓にあたる部位」
「シーラカンスが絶滅しなかったのは、味が激マズだったから!?」
「クジラ界にも「ヒット曲」があり、世界中の海で流行る」などなど
そんな魚のあらゆる疑問や意外な生態、誰かに教えたくなる雑学が詰まった子どもから大人まで幅広く楽しめる一冊です。
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