クマの乳首は6つ、パンダは4つ? 人間に近いようで全然違うクマ科の特徴とは【眠れなくなるほど面白い 図解 クマの話】


クマ科って何?分類から見るクマの特徴
人間と同じ哺乳類で何でも食べる
背骨を中心とした骨格を持つ動物を脊椎動物といいます。脊椎動物は両生類、は虫類、鳥類、魚類、哺乳類の5つのグループに分かれていますが、このうちクマは、私たち人間と同じく「哺乳類」の仲間です。
哺乳というのは、母親が子どもにおっぱい(母乳)をあげて育てる行為のこと。さらに、クマは哺乳類(分類上は哺乳綱)のなかでも食肉目のクマ科に属しています。食肉目はその名の通り肉食動物たちのグループで、クマ科のほかに、イヌ科やネコ科の動物たちも含まれます。
とはいえ、決して肉だけを食べるわけではありません。とりわけクマの仲間は雑食性で、木の実や草の若芽、昆虫、小動物、魚など、さまざまな動植物をバランスよく口にする食の幅が広い動物といえるでしょう。
現在、クマ科の仲間は世界に8種類しかいません。アメリカクロクマ、ヒグマ、ツキノワグマ、ホッキョクグマ、マレーグマ、アンデスグマ、ナマケグマ、そしてジャイアントパンダといった顔ぶれです。どの種にも共通するのが、大きな体とたくましい四肢、鋭く伸びる長いツメ、そして発達した嗅覚。このような特徴に加えて、柔軟な適応力を持ったクマの仲間たちは、それぞれの土地でたくましく生活を送っています。
クマは全部で8種類

現存するクマはアメリカクロクマ、ヒグマ、ツキノワグマ、ホッキョクグマ、マレーグマ、アンデスグマ、ナマケグマ、ジャイアントパンダの8種類。ジャイアントパンダはレッサーパンダの仲間とされていましたが、DNA解析によってクマ科の仲間と認められました。
クマの乳首は左右に3つずつが基本

哺乳類は生まれる子どもの数で乳首の数も決まります。クマは1回に2、3頭の子を産むことが多いため、乳首は左右3対の計6つが基本です。ただし出産1回につき1、2匹しか産まないジャイアントパンダは、乳首も左右2対の計4つしかありません。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 クマの話』監修:山﨑晃司
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 クマの話』
監修:山﨑晃司
世界中数多くの動物園で飼育され、アニメや漫画、ファンシーキャラクターのモチーフとしても起用されることの多い人気の動物「クマ」。
最近では日本全国で目撃が相次いで発生したり、温暖化の影響で冬眠をしないクマも確認されたりすることから、話題に事欠かない今大注目の動物です。
しかし、ペットとして飼うことは難しく、ときに人を襲う恐ろしい側面も持ち合わせるクマ。
それなのになぜ人間にとって馴染み深く身近な存在に感じるのでしょうか。
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愛玩動物、猛獣、食用、ワーキングアニマルなど、さまざまな角度からクマの生態と特徴を解説し、クマの知られざる魅力に迫ります。
これを読めばクマのことがもっと好きになること間違いなしの一冊です。