人気のエリアなのに住宅投資で見ると「利回りが低い」理由とは?【眠れなくなるほど面白い 図解 マンションの話】

人気のエリアなのに「意外と利回りが低い」理由は?

利回りが低くなるには理由がある

便利で環境も良く人気のエリアなのに、住宅投資の観点から物件を選んでみると、意外と利回りが低い駅というのが存在します。

そのような駅の特徴をまとめてみました。最初の「結果的に駅周辺が、利回りが高く見込める住宅地ではないケース」は、複数路線が利用できるターミナル駅ゆえに「駅」単位で見ると地域の価値が均一でないなど、用途地域の問題があるケースです。特に後者は工業系ではなく、商業系の用途地域のケースが多いので要注意

続いての「もともとの分譲価格が高いケース」は、一見人気のエリアに見えるために注意が必要です。京王井の頭線の池ノ上駅や久我山駅、都営大江戸線の東長崎駅などはこの「分譲戸数が少ない」パターン。都市計画された街は京葉線の稲毛海岸駅、中央線の国立駅、根岸線の洋光台駅等が挙げられます。

「賃料が安い」は、既に賃貸物件が多い地域と学生街の2パターン。前者は東西線の行徳駅や南行徳駅、東急田園都市線の鷺沼駅など。後者は中央線の国立駅や京浜急行本線・金沢八景駅が当てはまります。どちらも大きな大学が近隣にあるのが特徴です。

利回りが低い場所は、結果的に売却時の価格に影響します。場所選びは慎重に!


「意外と利回りが低い駅」の6つの特徴

結果的に駅周辺が、利回りが高く見込める住宅地ではないケース

郊外の複数路線が乗り入れる駅

複数路線が乗り入れできるため、一見利便性が増すように見えるが、地域が広範囲に及び沿線の住環境規準が一定ではない。

駅周辺の用途地域が住宅系でない

商業地や工業地域が広く分布していると住宅地としては敬遠され転売しづらいという傾向も。

もともとの分譲価格が高いケース

分譲戸数が少なく、価格が高止まり

人気があるため、結果的に売却価格を下げなくても売れてしまう場合。

【都心から比較的遠い都市計画された街】

落ち着いた街並みが形成され、地価水準は安定して高めだが都 心からのアクセスは良くない場所。

さまざまな事情から平均の賃料が安いケース

【賃貸物件が供給過剰で、賃料が安い】

賃貸物件の過剰供給エリアでは、競合物件や空室が増え、賃料を下げざるを得ない場合も。結果、資産価値自体も高くならないことが多い。

【学生街で、賃料水準が低い】

学生向け賃貸は比較的安い物件が多く、沿線相場が上がりにくい。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 マンションの話』著:沖 有人

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 マンションの話』
著:沖 有人


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