「クセが強い」インパクト強めな昭和時代の「働くクルマ」たち【眠れなくなるほど面白い 図解 昭和の話】

インパクト強めな昭和時代の「働くクルマ」たち

見た目も音もクセが強かった昔のクルマ

昭和の街を歩けば、見た目や音、においで強い印象を残す「働くクルマ」がそこかしこを走っていました。それらはただインパクトがあるだけでなく、生活やインフラを支える重要な存在でもありました。

たとえば、大きなタンクが目印のバキュームカー。主にし尿を回収するための車両で、独特な色とにおい、吸引音で強い存在感を放っていました。昭和中期に水洗トイレが普及しはじめるまで、多くの家庭のトイレは汲み取り式だったため、バキュームカーは衛生環境を保つ役割を果たしていたのです

遺体の入った棺を運ぶ霊柩車もまた、印象的な存在でした。現代の霊柩車はシンプルで、一般車両とほとんど見分けのつかないバン型が主流ですが、昭和は彫刻や装飾が施された「宮型」と呼ばれるタイプが一般的。その荘厳な姿は非常に目を引きました。

また、前輪が1つと後輪2つで走るオート三輪は、昭和25年(1950年)頃に小口輸送や配達に活躍。四輪トラックに代わられるまで、身近な運搬車として商店街などでよく見られました。このほか、ボンネットバスも昭和を代表する働くクルマです。地方路線や観光地で運用され、車体前部にエンジンを積んだボンネットタイプという古風な姿が特徴的でした。

昭和に活躍した働くクルマ図鑑

バキュームカー

主にし尿の回収・運搬に使用され、そばを通ると独特のにおいがしました。

オート三輪

前1輪・後2輪の小型貨物自動車で、町工場や個人商店が使っていました。

宮型霊柩車

遺体の入った棺を運ぶ専用車で、神社仏閣を思わせる荘厳な装飾が施されています。

ボンネットバス

昭和30年(1955年)頃に主流だった、フロント部分が突き出した形のバス。

ファイヤーパトロール

日産パトロールの消防車版。小型で機動力に優れ、初期消火に有用でした。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 昭和の話』監修:町田 忍

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 昭和の話』
監修:町田 忍


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「空前絶後のアイドルブーム 街中みんな同じ髪型」
「導入は平成から 消費税がなかった羨ましすぎる時代」
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