21時で真っ暗だった!? 人影がなくなった昭和の夜【眠れなくなるほど面白い 図解 昭和の話】

夜の街にともるのは屋台くらい!? 人影がなくなった
夜9時すぎの街は真っ暗闇だった
昭和の夜は、現代の街並みからは想像できないほど静かで暗いものでした。繁華街や駅前の一部を除き、商店街は夜9時をすぎればシャッターが下がり、住宅地には人通りもほとんどなくなります。電気が現代ほど普及していなかったこともあり、特に田舎は真っ暗でした。
ネオン街は確かに存在しましたが、それは限られたエリアだけ。都市の中心部から一歩外へ出れば、街灯も少なく、夜道は文字通りの暗闇でした。また、今のようにコンビニや24時間営業の店はなく、夜遅くに買い物や外食をする選択肢はほとんどありませんでした。
それでも夜の街を彩っていたのが屋台の存在です。ラーメンやおでんの屋台がぽつんと灯りをともし、会社帰りのサラリーマンの小さな社交場となっていました。今でいう、深夜営業の代わりを果たしていたのです。
とはいえ、真っ暗な夜にわざわざ外に出ることはなく、家のなかで過ごすのが基本でした。テレビのゴールデンタイムが「家族で団らんする時間」として根づいたのも、そういった生活リズムと深く関係しているといえるでしょう。
都市の夜間経済がまだ発達していなかったからこそ、家と屋台の灯りが夜の風景を形づくっていました。昼夜のメリハリが今よりしっかりあったことも、昭和の特徴です。
昭和と現代の夜の街の違い
現代は街中に灯りが多く、24時間営業の店もありますが、昭和の夜は多くの店が閉まり、通りは真っ暗でした。そんな中、1974年に開業したセブン- イレブンが「夜11時まで」営業したのは画期的で、夜中に買い物ができる時代の幕開けとなりました。

夜はテレビを囲んで一家団らん
夜は外出せず、家族そろって夕食を取りました。みんなでひとつのテレビを見ながら団らんするのが日常だったのです。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 昭和の話』監修:町田 忍
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 昭和の話』
監修:町田 忍
今年2025年は昭和元年からちょうど100年の時代ということもあり、テレビでも令和・平成・昭和を比較した番組やニュースが取り上げられることも多く、良くも悪くも自由に満ちた昭和の時代が話題になっています。
本書は実際に昭和を生きた方には懐かしさを感じさせ、平成以降に生まれた方たちには、今は想像もつかないような驚きのトピックを厳選して収録。
「病院でも映画館でも煙もくもく TPOなど関係ない喫煙事情」
「空前絶後のアイドルブーム 街中みんな同じ髪型」
「導入は平成から 消費税がなかった羨ましすぎる時代」
「テレビは叩けば治る 家電虐待思考」
「子どもには見せられないよ!ゆるすぎる放送基準」
「短足がバレるだけ 何のためにやるかわからない座高測定」
「速く回す、高く飛ぶが正義 スリリングすぎる遊具」
「感動をありがとう アジア初東京オリンピック1964」など
さまざまな世代を越えたコミュニケーションツールになる大人から子供まで楽しめる一冊です。
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