絶滅の裏に人類の影、ハワイ諸島固有の鳥たちが絶滅したワケ【眠れなくなるほど面白い 図解 絶滅動物の話】

くちばしの形に合う花がなくなって絶滅「ハワイミツスイ」
花に適応しすぎて人類に殺された鳥
ハワイミツスイとはハワイ諸島固有の鳥のグループで、過去には約50種が生息していましたが、その大半は1800年代までに絶滅してしまいました。
こんなにも栄えた種が、なぜ絶滅に追いやられてしまったのかというと、第一に、それぞれ種が棲み分けられるように進化したことによります。生物の種は食べ物が異なるものが生き延びるので、ハワイミツスイはそれぞれの種によって食べるものが異なり、その結果くちばしの形状も独自に進化していった鳥なのです。
たとえば、ユミハシハワイミツスイは細長く湾曲したくちばしを持っていますが、ハワイフトモモという花の蜜を吸ったり、木の中に潜む昆虫を食べるためにくちばしの形状が特化しました。別種との食べ物の奪い合いは避けることができましたが、人類の入植によって森林伐採や開発が進むと、彼らのくちばしの形に合う固有の花や虫がいなくなってしまったことで、絶滅してしまったのです。
また、オアフ島に生息していたハワイミツスイの仲間でオーオーという美しい羽を持つ種がいましたが、彼らの場合はその美しさが原因で乱獲されてしまいました。さらに追い打ちをかけるように鳥マラリアという伝染病も蔓延し、ついには絶滅しました。
食べ物に合わせてくちばしが進化
絶滅してしまったハワイミツスイの仲間
ラナイマシコ

1913年に絶滅。短く鋭いくちばしを持ち、ハワイ固有の陸生巻貝や木の実など硬い殻に包まれたものを食べることに特化していた。
キゴシクロハワイミツスイ

1898年に絶滅。花の蜜を吸うことに特化した細長いくちばしを持ち、ロベリア属に分類される花のだけを食べていた。
ユミハシハワイミツスイ

1895年に絶滅。非常に細長くカーブしたくちばしが特徴的で、ハワイフトモモの花の蜜や木の中にいる昆虫を食べていた。
絶滅の背景に色濃く映る人類の影
原因1【森林伐採・農地開拓】
人類の入植によって森林伐採や農地開拓が進み、ハワイミツスイが棲んでいた森が奪われ、唯一の食べ物としていた固有の花や虫がいなくなりました。

原因2【乱獲】
美しい羽を持つオーオーや、キゴシクロハワイミツスイなどは古くからハワイの王族にもてはやされ、彼らの羽を使ってマントや冠をつくっていました。

原因3【伝染病】
人類によって家畜由来の病原菌や、蚊を媒介とする鳥マラリアが持ち込まれ、伝染病として島全体に広まった。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 絶滅動物の話』監修:今泉忠明
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 絶滅動物の話』
監修:今泉忠明
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絶滅動物の話!
40億年に及ぶ地球のヒストリー。
その中で繰り返されてきた生き物たちの絶滅。
もはや私たちが出会うことのかなわない彼らのあまりに興味深いエピソードを紹介。
絶滅とは何か。
「弱いから」滅び、「強いから」生き残るわけではない。
なぜ彼らは滅び、また生き残ったのか。
我々人類こそが絶滅の原因だった生き物たちもいる。
発見から30年もたたずに食い尽くされたステラーカイギュウ。
人類が現れるまで無敵だった巨大ナマケモノ、メガテリウム。
あるいは進化の果てに潰えた者たち。
さすがに大きくなりすぎたジャイアントペンギン。
肉食をやめたら生活が合わなかったアルクトテリウム。
環境や競争に敗れた末、絶滅の運命をたどることもある。
たどり着いた最後のすみかが噴火で沈没したオオウミガラス。
クローンで復活するも「2度の絶滅」をしたピレネーアイベックス。
絶滅は過去のできごとではない。
種の断絶が危ぶまれる生き物は、我々が生きるこの世界にも存在する。
トラ、オオサンショウウオ、ヤンバルクイナ、ホッキョクグマといった
絶滅危惧種がそれだ。
絶滅といえばこれ、謎多きニホンオオカミや「最後の1頭」が2012年に死亡したピンタゾウガメも。
触れれば触れるほど知りたくなるもう永遠にいなくなってしまった、いつかはいなくなってしまうかもしれない彼らの物語。
ひょっとすると、人類もいつかは……?
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