50億羽いたリョコウバトが200年で絶滅した理由とは?【眠れなくなるほど面白い 図解 絶滅動物の話】

50億羽もいたのに絶滅してしまった鳥「リョコウバト」

【リョコウバト DATA】
分類:鳥類ハト科
絶滅時期:1914年 
生息地:北アメリカ

50億羽が200年でゼロに

 北アメリカに生息し、カナダとメキシコ湾沿岸を毎年行き来していたことから、リョコウバトの名がついた鳥です。最盛期で約50億羽いたとされ、1810年にはイギリスの鳥類学者ウィルソンが、ある群れの個体数を22億3000万羽と推計しました。彼らが渡りを行うときは、空を黒雲のように覆う大群が3日間途切れなかったともいわれています。

 17世紀から19世紀にかけて、ヨーロッパから移民が殺到してアメリカは開拓時代を迎えます。開発を進める移民たちは、間もなく農作物を荒らすリョコウバトを目の敵にするようになりました。さらにその肉が美味で、羽が羽毛布団に適していることがわかると、乱獲により多数のリョコウバトが殺されていったのです。

 すっかり数を減らした19世紀末になって、ようやく保護の機運が高まるものの、すでに手遅れでした。そもそもリョコウバトが大群で行動していたのは、ワシなどの天敵から身を守ると同時に、年に卵を1個しか産まない弱い繁殖力を補うため。いったん少なくなってしまうと群れを維持できず、個体数減少に歯止めがかからなくなってしまうのです。1906年に最後の野生の個体がハンターに射殺され、飼育下の個体も1914年に死んでリョコウバトは絶滅してしまいました。

とにかく数が多かった 

渡りの群れが3日間途切れなかったこともあるといいます。

群れが通るときは羽音がすごくて会話ができないほど。

群れが休んだ後はフンが雪のように積もっていることもあったといいます。

最盛期の18世紀には50億羽いたとされますが、19世紀に入ると乱獲のため急激に数を減らし、20世紀初頭には絶滅してしまいました。

毎年数十万羽が殺された

毎年数十万羽、多いときで1日あたり20万羽も殺されました。いくら数が多いとはいってもこれではたまりません。開発による環境破壊もあり、19世紀末には激減し、20世紀に入って間もなく姿を消しました。

肉は食用に、羽毛は羽毛布団の材料として高値で取引されたため、人々はこぞってリョコウバトを乱獲しました。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 絶滅動物の話』監修:今泉忠明

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 絶滅動物の話』
監修:今泉忠明


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絶滅動物の話!

40億年に及ぶ地球のヒストリー。
その中で繰り返されてきた生き物たちの絶滅。
もはや私たちが出会うことのかなわない彼らのあまりに興味深いエピソードを紹介。

絶滅とは何か。
「弱いから」滅び、「強いから」生き残るわけではない。
なぜ彼らは滅び、また生き残ったのか。

我々人類こそが絶滅の原因だった生き物たちもいる。
発見から30年もたたずに食い尽くされたステラーカイギュウ。
人類が現れるまで無敵だった巨大ナマケモノ、メガテリウム。

あるいは進化の果てに潰えた者たち。
さすがに大きくなりすぎたジャイアントペンギン。
肉食をやめたら生活が合わなかったアルクトテリウム。

環境や競争に敗れた末、絶滅の運命をたどることもある。
たどり着いた最後のすみかが噴火で沈没したオオウミガラス。
クローンで復活するも「2度の絶滅」をしたピレネーアイベックス。

絶滅は過去のできごとではない。
種の断絶が危ぶまれる生き物は、我々が生きるこの世界にも存在する。
トラ、オオサンショウウオ、ヤンバルクイナ、ホッキョクグマといった
絶滅危惧種がそれだ。

絶滅といえばこれ、謎多きニホンオオカミや「最後の1頭」が2012年に死亡したピンタゾウガメも。
触れれば触れるほど知りたくなるもう永遠にいなくなってしまった、いつかはいなくなってしまうかもしれない彼らの物語。
ひょっとすると、人類もいつかは……?

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