赤ちゃんの脳は刺激だけでは育ちません
賢い子が育つポイント
●知育によるさまざまな刺激が原因で赤ちゃんの多くがよい睡眠をとれなくなっています
●赤ちゃんの脳を一番活性化させるのは睡眠です
●知育だけでなく睡眠の環境も整えましょう
一般にわたしたちは、睡眠よりも活動のほうが大切だと思い込んでいます。たとえその人が何歳であっても、活動こそが、さらには活動だけが、人間を賢くし、生産性を高め、人生を謳歌できるようにするというのです。ここ10 年ほど、とりわけ赤ちゃんの成長中の脳が正常に発達するには、常に刺激を与えなければならないといわれてきました。
結果、多くの人々が、赤ちゃんにさまざまな色を見せたり、音楽を聞かせたり、おもちゃが大量に必要なのだと思うようになりました。そして、親になると、赤ちゃんにもっといろいろな活動をさせなければというプレッシャーにかられ、さまざまなことを試みるように。ピカピカ光ったり、グルグルまわったり、ヒューヒュー音のするおもちゃを与えたかと思えば、親子のための音楽やヨガなどのクラスを受講したり、一緒にテレビの教育番組やDVD を見たり、文字や絵が描かれたフラッシュカードを使ったりと、知育のための高価なおもちゃや学習環境を与えつづけています。
これは、刺激を与えれば与えるほど、赤ちゃんの脳が発達しやすくなると信じてやまないからです。実はそれらが原因で赤ちゃんがよい睡眠を確保できなくなっているとは、まったく想像もしていないことでしょう。知育だけでなく睡眠の環境も整えてあげましょう。これから詳しく見ていきますが、赤ちゃんの脳を活性化させるのは睡眠なのです。
出典:賢い子は1歳までの眠りで決まる
【書誌情報】
『賢い子は1歳までの眠りで決まる』
ポリー・ムーア 著
睡眠を専門とするプロフェッショナルが考案、自分の子どもで実践し、さらに全米で実績を積んできた「NAPSメソッド」。これによって、子どもに良質な睡眠を与え、夜泣きを改善し、乳児期に学習能力を飛躍的に発達させることができます。メソッドの方法は非常に簡単で、子どもの睡眠を記録するだけというもの。生涯にわたって重要となる集中力、情緒の安定、コミュニケーション能力ものばす、本当に優秀な子を育てる育児書。子どもの睡眠障害を防ぐこともできます。
公開日:2022.08.03