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ソニー&タクシー会社がAIを活用した配車サービス【AIとテクノロジーの話】

Text:三宅陽一郎

本格的なタクシー配車サービスがスタート予定

ソニーとソニーペイメントサービス、タクシー会社7社は、2018年5月にタクシー関連サービス事業準備会社「みんなのタクシー株式会社現、S・RIDE株式会社」を設立、同年9月にソニーとソニーペイメントサービス、タクシー会社5社との合意に基づき事業会社へ移行しました。みんなのタクシーは、ソニーが所有するAI技術、イメージング/センシング技術などを利用してタクシーの需給予測サービスやタクシーの配車サービス、決済代行サービス、後部座席広告事業などを展開しています。

タクシー会社5社は、東京都内を中心にサービスを展開、最大規模(1万台以上)のタクシー車両を所有しています。それぞれライバル企業ですが、サービスを活用することで効率化を目指します。

背景には、深刻な人手不足と人材の高齢化、そしてタクシー業界の構造的な問題があります。利用客が乗車するのは、駅や空港などの待合所が主ですが、空車で走行しているタクシーは、いつでもどこでも乗車できます。タクシー会社はなるべく効率よく利用客を探し出し、乗せる必要がありますが、常に需要と供給が合致するとは限りません。

 

しかし、これまで利用客を見つけるという点では、ベテラン運転手の経験に頼る部分が大きかったのも事実です。そのサービスの核心部分である需給予測や配車サービスをAIに任せようというものです。

例えばスマートフォン用の配車アプリの中には、乗車地点と行き先を入力すると、AIが乗車地点に最も近い場所にいるタクシーを手配してくれるものがあります。タクシーの運転手と乗客、双方に大きなメリットがあるサービスといえるでしょう。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 AIとテクノロジーの話』
監修:三宅陽一郎  日本文芸社刊

執筆者プロフィール
ゲームAI開発者。京都大学で数学を専攻、大阪大学大学院理学研究科物理学修士課程、東京大学大学院工学系研究科博士課程を経て、人工知能研究の道へ。ゲームAI開発者としてデジタルゲームにおける人工知能技術の発展に従事。国際ゲーム開発者協会日本ゲームAI専門部会チェア、日本デジタルゲーム学会理事、芸術科学会理 事、人工知能学会編集委員 。


進化し続けるAI(人工知能)とテクノロジーにより「シンギュラリティ」は刻々と近づいている。ビッグデータ、IoT、ディープラーニングをはじめ注目の仮想通貨・ブロックチェーン・MRなど、知らないではすまされない最先端の技術革新と私たちの近い未来の「変わる生活」をについて、科学オンチにも身近で大切な話題を中心テーマにわかりやすく図解した一冊!