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世界各地にあるお寺はどのような理由でつくられたの?

雨宿りをするために必要だったから

釈迦の在世当時、仏教の修行者(僧)は遊行するものとされていました。1カ所にずっと留まって修行を積むのではなく、各地を巡って新たな修行仲間と交わり研鑽を積むことが推奨されたのです。釈迦の弟子や信者は1カ所にまとまって住んでいたわけではなく、インドの各地に分散していましたので、遊行はそれらの信徒集団間の交流を促進し、仏教教団としての意識を強める意味もあったのでしょう。また、修行者の見聞を広めるためでもあったでしょうし、何より教えを広める布教のためでもあったでしょう。

しかし、遊行は一年中できるというわけではありませんでした。インドには雨期があるからです。雨期の3カ月は雨が続きますので出歩くのには向きませんし、植物の新芽や虫などを踏み潰してしまう危険性が高くなります。そこで、雨期の期間は建物や洞窟などに籠って修行に専念することが定められました。これを安居(雨安居)といいます。伝承によると『阿弥陀
経』などが説かれたとされる祇園精舎〈*〉は、釈迦が安居にふさわしい場所がないことに困っていることを知った長者のスダッタ(須達)が、王族の土地を買い取って寄進したものとされます。

こうした雨宿りのための施設が恒久的なものとなり、僧院が成立しました。そして、釈迦の死後は僧院内に釈迦を礼拝する堂が建てられるようになり、これが寺院の原形になったのです。中国・日本へと仏教が伝わるにつれて寺の形は大きく変わりましたが、僧院と仏を礼拝する堂の2要素から成ることは共通しています。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 仏教』
監修: 渋谷申博

イラストや図解を交えた61項目。はじめての人でも仏教の知識や教え、日本の文化がよくわかるエンターテインメント雑学本です。大人の学び直しにおススメ!  「お寺はもともと雨宿りする場所だった」「仏教教団が大きくなったのは、釈迦がシティボーイだったから」「お坊さんの袈裟は、もとはゴミ捨て場の布だった」など、驚きのエピソードや初耳学が満載。仏教って、こんなに楽しい!

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