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一瞬で本人かどうかを特定できる空港で用いられるスゴイ顔認証システム【科学捜査】

広がる顔認証システムの実用化

顔認識システムは、防犯・監視カメラのみならず、現代では多くの人が持っているスマートフォン、携帯電話、ノートパソコンなどにカメラが搭載されるほど一般化してきました。「顔認識」と「顔認証」は似ていますが、厳密には分けています。

顔認識は、デジタルカメラのように、画像から人間の顔を検出し、性別、表情などを識別するシステムで、防犯カメラやスマートフォンなどにも使われています。輪郭と目・鼻・口といった顔のパーツの位置関係から顔を識別します。

近年では、同時にたくさんの顔を識別し、特定の個人の顔を識別したままカメラで追跡することも可能です。

顔認証は、撮影された顔写真やカメラ映像をもとに、事前に登録した顔画像データと照合して、登録されている本人かどうかを確認するシステムです。

顔認証は顔認識よりさらに一歩進んだシステムです。現在、顔認証システムは犯罪捜査の他に、建物や部屋の入退室や、ゲートの通行、チケットの転売防止などの本人確認の目的で利用されることも多くなっています。

2017年10月に、羽田空港国際線ターミナルに出入国手続きのための顔認証ゲートが設置されました。旅券から読み取った顔画像と、その場で撮影した旅客の顔画像を照合する仕組みです。

顔の特徴点を利用したシステムで、帽子やマスクなどをつけていた場合は、パスポートに記録された顔と照合できず通過できません。これまでは審査官がひとりずつ確認していましたが、ひとりの審査官が複数のゲートを同時チェックできるので、時間短縮やテロ対策強化に貢献するシステムです。

出典:『図解 科学捜査』監修/山崎昭

【書誌情報】
『図解 科学捜査』
監修:山崎昭

科学捜査は驚くほど進化している。血液や指紋・DNA鑑定、顔認証システム等の画像解析やインターネットを駆使した情報分析など、微細な証拠から犯行の立証、犯人逮捕に結びつけている。刑事ドラマや推理小説などで活躍する科学捜査の実体、その最先端の技術、方法など全貌を図解で徹底紹介!微細な証拠も大いに真実を語る、犯罪は絶対に見逃さない。

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