積み立て投資は始めようと思った時にすぐ始めるのがベストな理由とは！？【ほったらかしで3000万円貯める！お金と投資の超入門】

積み立て投資にタイミングはありません

投資金額を一度にまとめて投資する一括投資の場合は、投資したあとに暴落相場に見舞われるとなかなか利益を出せなかったり、大きな含み損を出して回復するまでに長い時間がかかったりすることがあります。このため、投資タイミングには慎重になる必要があり、いつ投資すればいいのかわからないまま最初の一歩を踏み出せない人も少なくありません。相場が上昇していると、「今は高すぎるのでは？」と心配し、逆に相場が下落していると、「さらに下がるのでは？」と不安になり、結局いつまでたっても投資できないのです。

●始めようと思ったときに、すぐ始めるのがベスト！
一括投資では、どんなに熟考しても勉強しても、絶好の投資タイミングを事前に予想することはできません。また、投資したタイミングがよかったのか悪かったのかは、あとになってからでないと判断できず、これはプロの機関投資家でも同じです。しかし、積み立て投資は毎月少しずつ投資を続けるので、いつスタートしてもＯＫです。また、積み立て投資は投資のタイミングを分散する効果があります。早く始めて長期で投資するほど元本が増えるので、始めようと思ったときにすぐ始めるのがベストです。「それでもやっぱり、高いときより、なるべく安いときに始めたい」と考える人もいます。

確かに、投資で成功する最もシンプルな方法は「安く買って高く売る」なので、高いときに買ってしまうと不利にはなります。でも、今が高いか安いかは、あとになってからでないとわかりません。仮に、今の価格が１か月前より大きく上昇していて、「高すぎるのでは？」と感じたとしても、今後さらに力強く上昇していくかもしれません。「もっと安くなってから」と見送っているうちに、株価ははるか遠い水準まで上昇し、「あのとき買っていたら」と後悔することは〝投資家あるある〞です。

もちろん、その逆もあり、待っていれば下落に転じることもあります。しかし、いずれにしても結果論。毎月買い続ける積み立て投資なら、上昇していく相場に乗ることも、下落しているバーゲン相場で安く拾うことも、両方が可能になります。カシコイあなたは、今が高いか安いかといった分析・判断はせず、すぐに始めましょう。

【出典】『ほったらかしで3000万円貯める！ お金と投資の超入門』
監修：坂本綾子/ファイナンシャルプランナー（日本FP 協会認定CFP Ⓡ） 日本文芸社刊

監修者プロフィール
明治大学在学中より、雑誌の編集に携わり、卒業後にフリーランスの雑誌記者として独立。1988 年より女性誌、マネー誌にて、お金の記事を執筆。1999年にファイナンシャルプランナー資格取得。2010年にファイナンシャルプランナー坂本綾子事務所を設立し、執筆に加えて、家計相談やセミナー講師も行なう。2012 年よりフォスター・フォーラム（良質な金融商品を育てる会）の活動に参加、消費者教育を担当。近著に『年収200 万円の私でも心おだやかに毎日暮らせるお金の貯め方を教えてください！』（SB クリエイティブ）、『まだ間に合う！ 50 歳からのお金の基本』（エムディエヌコーポレーション）、『節約・貯蓄・投資の前に 今さら聞けないお金の超基本』（朝日新聞出版）などがある。