知っておきたい!ちょっとオイシイ使い方
iDeCoとつみたてNISA、いろいろな使い方があり、損得もあります。ここでは、その判断のヒントをみておきましょう。
●専業主婦(夫)はiDeCoに加入すべき?
「iDeCoの所得控除のメリットを受けられない」こういうパターンで最も多いのは、公的年金の第3号被保険者である専業主婦(夫)です。もともと所得税と住民税を支払っていない専業主婦(夫)は、これらの税金を軽減するiDeCoのメリットを受けられないからです。
税の軽減効果は本人が払う税金のみで、パートナーの税金を減らす効果はありません。しかも、iDeCoには各種の手数料がかかるので、専業主婦(夫)で目先の損得を優先するならつみたてNISAが向いています。それでも、iDeCoに加入するメリットもあります。第3号被保険者の老後の年金は老齢基礎年金のみで、現状では年額78万900円(2021年度満額)です。
会社員として働いていたときの厚生年金が上乗せされたり、パートナーの年金と合わせたりして考えれば足りないわけではありませんが、専業主婦(夫)だと自分名義の年金が少ないことに不安を覚える人もいます。でも、iDeCoであれば、専業主婦(夫)でも自分名義の年金を増やすことができます。しかも、万一、離婚という事態になったときも、財産分与の対象にはなりません。
運用の利益にかかる税金はもちろん非課税ですし、受け取り時も非課税になるケースがあります。自分名義の資産を形成できる心理的なメリットは小さくないので、こうしたことを総合的に検討して判断しましょう。
【出典】『ほったらかしで3000万円貯める! お金と投資の超入門』
監修:坂本綾子/ファイナンシャルプランナー(日本FP 協会認定CFP Ⓡ) 日本文芸社刊
監修者プロフィール
明治大学在学中より、雑誌の編集に携わり、卒業後にフリーランスの雑誌記者として独立。1988 年より女性誌、マネー誌にて、お金の記事を執筆。1999年にファイナンシャルプランナー資格取得。2010年にファイナンシャルプランナー坂本綾子事務所を設立し、執筆に加えて、家計相談やセミナー講師も行なう。2012 年よりフォスター・フォーラム(良質な金融商品を育てる会)の活動に参加、消費者教育を担当。近著に『年収200 万円の私でも心おだやかに毎日暮らせるお金の貯め方を教えてください!』(SB クリエイティブ)、『まだ間に合う! 50 歳からのお金の基本』(エムディエヌコーポレーション)、『節約・貯蓄・投資の前に 今さら聞けないお金の超基本』(朝日新聞出版)などがある。
書籍情報:『ほったらかしで3000万円貯める!お金と投資の超入門』
監修:坂本綾子/ファイナンシャルプランナー(日本FP 協会認定CFP Ⓡ)
もうお金で困らない、お金の不安を一掃! 知識ゼロ、貯金ゼロでもOK! ムリなく確実に、ほったらかしでドンドン貯まる「iDeCo(イデコ)」と「つみたてNISA(ニーサ)」のしくみと始め方をトコトンやさしく解説しました。いま、話題の「iDeCo」「つみたてNISA」は積み立て投資の最強ツールです。月3万円の積み立てでも、35年後には2700万円に!(年利4%で運用)。ほったらかしで3000万円を貯めるノウハウを存分に教えます。さまざまなシミュレーションのほか、成功例や失敗例、うまくいく「iDeCo」と「つみたてNISA」の始め方、失敗しない商品の選び方、選ぶべき厳選10本など、成功するために知っておきたい知識とテクニックが満載です。キーワードは、長期、分散、積み立て投資。投資に手間や時間をかけない、あてにいかない、予想をしない、なるべく早く初めて、長く続けること。ズバリわかる! ラクして大きく増やす、ズボラさん向けの投資術です。これからお金を増やしたい人、貯めたい人、必読です。
公開日:2022.05.29