下落・暴落相場がきたら何をすべきでしょうか?
積み立て投資の設定を終えてしまえば、あとは毎月自動でお金が積み立てられていくので、何もやることはありません。最初のうちは頻繁に口座をチェックして、前日よりも何円増えた、何円減ったとドキドキするかもしれません。それでも、平時はそんなに大きな変動をするわけではないので、そのうち飽きてみなくなってくるものです。積み立て投資はほったらかし投資ですから、それでかまいません。投資していることを忘れてしまってもいいのです。
積み立て投資をしている間、何事もなく右肩上がりに資産が増えてくれればいいのですが、そうもいかないのが資産運用。金融市場は上がったり下がったりを繰り返しながら成長していくので、下落相場を避けては通ることはできません。しかも、短期間で急激に資産価格が下落する〝暴落相場〞も、ある日突然襲ってきます。上昇相場は時間をかけてじりじりと上がっていくものですが、下落相場は突然やってきて急激に下がる傾向があります。それが怖いところです。
「少し前までは大きな含み益が出ていてホクホクしていたのに、気がついたら含み益がすべて消えていた。それどころか大きな含み損状態になっている!」こんな事態もめずらしくありません。
●あわてず、あせらず、が最善の選択
こんなとき、どう行動すべきなのでしょうか。いちばんやってはいけないのは、「このまま持ってると、もっと下がってしまう!」と、パニックに陥って、含み損が出ている資産をすべて換金してしまうことです。これでは、これまでコツコツと積み立ててきた努力がすべてパーになってしまうどころか、損失を確定させることになってしまいます。
こういうときは、まず落ち着いて、投資を始めたときのことを思い出しましょう。あなたも、10年、20年と長期で続けていこうと決めて、積み立て投資を設定したはず。10年、20年と、ほったらかしでOKだから、できると思ったのではありませんか。
【出典】『ほったらかしで3000万円貯める! お金と投資の超入門』
監修:坂本綾子/ファイナンシャルプランナー(日本FP 協会認定CFP Ⓡ) 日本文芸社刊
監修者プロフィール
明治大学在学中より、雑誌の編集に携わり、卒業後にフリーランスの雑誌記者として独立。1988 年より女性誌、マネー誌にて、お金の記事を執筆。1999年にファイナンシャルプランナー資格取得。2010年にファイナンシャルプランナー坂本綾子事務所を設立し、執筆に加えて、家計相談やセミナー講師も行なう。2012 年よりフォスター・フォーラム(良質な金融商品を育てる会)の活動に参加、消費者教育を担当。近著に『年収200 万円の私でも心おだやかに毎日暮らせるお金の貯め方を教えてください!』(SB クリエイティブ)、『まだ間に合う! 50 歳からのお金の基本』(エムディエヌコーポレーション)、『節約・貯蓄・投資の前に 今さら聞けないお金の超基本』(朝日新聞出版)などがある。
書籍情報:『ほったらかしで3000万円貯める!お金と投資の超入門』
監修:坂本綾子/ファイナンシャルプランナー(日本FP 協会認定CFP Ⓡ)
もうお金で困らない、お金の不安を一掃! 知識ゼロ、貯金ゼロでもOK! ムリなく確実に、ほったらかしでドンドン貯まる「iDeCo(イデコ)」と「つみたてNISA(ニーサ)」のしくみと始め方をトコトンやさしく解説しました。いま、話題の「iDeCo」「つみたてNISA」は積み立て投資の最強ツールです。月3万円の積み立てでも、35年後には2700万円に!(年利4%で運用)。ほったらかしで3000万円を貯めるノウハウを存分に教えます。さまざまなシミュレーションのほか、成功例や失敗例、うまくいく「iDeCo」と「つみたてNISA」の始め方、失敗しない商品の選び方、選ぶべき厳選10本など、成功するために知っておきたい知識とテクニックが満載です。キーワードは、長期、分散、積み立て投資。投資に手間や時間をかけない、あてにいかない、予想をしない、なるべく早く初めて、長く続けること。ズバリわかる! ラクして大きく増やす、ズボラさん向けの投資術です。これからお金を増やしたい人、貯めたい人、必読です。
公開日:2022.06.20