転職や独立の際はiDeCoを持ち運びましょう!
確定拠出年金には「企業型」(企業型DC)と個人型(iDeCo)があり、会社員なら両方ともしくみ上は勤め先に紐づけられますが、転職や独立しても持ち運ぶことができるのがメリットです。転職した場合は、転職先の人事や総務などにiDeCoに加入していることを伝え、具体的な指示を仰ぎましょう。また、利用している証券会社や銀行にも問い合わせて必要な手続きを進めます。具体的には、次のようなパターンが考えられます。
転職・独立のパターン別、iDeCoの持ち運び方
①企業型DCのある会社に転職する場合
iDeCoに加入する人が企業型DCのある会社に転職した場合、転職先の企業型DCに、これまで積み立ててきたiDeCoの資産を移換してまとめることができます。企業型DCに加入することで、これまであなたが払っていた掛金を、勤め先が払ってくれるようになります(金額は会社によって異なり、掛金の一部の場合があります)。
会社は退職金制度として導入しているのですから、掛金を拠出し、損金処理をするわけです。ただ、移換するには投資信託をいったん現金化する必要があります。あえて企業型DCに加入せずにiDeCoを続けることができる場合もあります(企業型DCが選択制の場合)。ただ、iDeCoで差し引かれていた口座管理などにかかる手数料を企業が負担してくれるので、基本的には企業型DCに加入するのが有利です。
企業型DCに上乗せしてiDeCoの同時加入を認めている企業もあり、この場合はiDeCo加入を継続できます。また、2022年10月以降は、勤務先が認めるかどうかにかかわらず、企業型DCに加入したうえでiDeCoを続けることが可能になります(掛金には上限あり)。
【出典】『ほったらかしで3000万円貯める! お金と投資の超入門』
監修:坂本綾子/ファイナンシャルプランナー(日本FP 協会認定CFP Ⓡ) 日本文芸社刊
監修者プロフィール
明治大学在学中より、雑誌の編集に携わり、卒業後にフリーランスの雑誌記者として独立。1988 年より女性誌、マネー誌にて、お金の記事を執筆。1999年にファイナンシャルプランナー資格取得。2010年にファイナンシャルプランナー坂本綾子事務所を設立し、執筆に加えて、家計相談やセミナー講師も行なう。2012 年よりフォスター・フォーラム(良質な金融商品を育てる会)の活動に参加、消費者教育を担当。近著に『年収200 万円の私でも心おだやかに毎日暮らせるお金の貯め方を教えてください!』(SB クリエイティブ)、『まだ間に合う! 50 歳からのお金の基本』(エムディエヌコーポレーション)、『節約・貯蓄・投資の前に 今さら聞けないお金の超基本』(朝日新聞出版)などがある。
書籍情報:『ほったらかしで3000万円貯める!お金と投資の超入門』
監修:坂本綾子/ファイナンシャルプランナー(日本FP 協会認定CFP Ⓡ)
もうお金で困らない、お金の不安を一掃! 知識ゼロ、貯金ゼロでもOK! ムリなく確実に、ほったらかしでドンドン貯まる「iDeCo(イデコ)」と「つみたてNISA(ニーサ)」のしくみと始め方をトコトンやさしく解説しました。いま、話題の「iDeCo」「つみたてNISA」は積み立て投資の最強ツールです。月3万円の積み立てでも、35年後には2700万円に!(年利4%で運用)。ほったらかしで3000万円を貯めるノウハウを存分に教えます。さまざまなシミュレーションのほか、成功例や失敗例、うまくいく「iDeCo」と「つみたてNISA」の始め方、失敗しない商品の選び方、選ぶべき厳選10本など、成功するために知っておきたい知識とテクニックが満載です。キーワードは、長期、分散、積み立て投資。投資に手間や時間をかけない、あてにいかない、予想をしない、なるべく早く初めて、長く続けること。ズバリわかる! ラクして大きく増やす、ズボラさん向けの投資術です。これからお金を増やしたい人、貯めたい人、必読です。
公開日:2022.06.28