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サムエルとサウル【聖書】

Text:渋谷伸博

イスラエルを王国に導いた2人

サムエルとサウルはイスラエルが士師の時代から王国へと変貌(へんぼう)する、その変化の中心にいた人物です。それぞれにイスラエルのために知力を尽くして戦ったのですが、時代に翻弄(ほんろう)された生涯でもありました。

サムエルは幼くして祭司に預けられ、神の声を聞く預言者となりました。長じるに従って民衆を指導するようになり、最後の士師となりました。

当時、イスラエルはペリシテ軍の猛攻をしばしば受け、契約の箱を奪われるということさえ起こったのですが、サムエルが士師となると、イスラエルの軍に神の加護(かご)が加わり、ペリシテの軍を領土から追い払うことができました。

しかし、サムエルが老いてくると、民衆は王をいただくことを望むようになりました。

サムエルは王をもてばその奴隷となるだけだと反対しましたが、民衆の王を求める声は強くなるばかりでした。神からも「彼らに王をたてなさい」という言葉があり、サムエルは若く美しい若者サウルを王とすることにしたのです。

サウルは期待に応えてアンモン人やペリシテ人の軍を打ち破っていきました。ところが、度重なる勝利にサウルはしだいに傲慢(ごうまん)になっていったのです。その結果、神の恩寵(おんちょう)を失い、サムエルの信頼もなくしてしまいました。

神は次の王となるべき人としてダビデを選びました。サウルは勇敢で人々に人気があるダビデに嫉妬し、殺そうとしましたが、失敗します。戦いもうまくいかないサウルは*女霊媒師のところに行き、サムエルの霊を呼び出してもらいました。

現れたサムエルの霊が告げたのは、サウルと彼の息子たちの戦死でした。

用語解説 *女霊媒師 死者の霊を呼び出す霊媒は、当時すでに迷信的行為だと考えられていた。イザヤ書にもそのような言葉に従うべきでないと書かれている。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 聖書』
著者:渋谷伸博  日本文芸社刊

執筆者プロフィール
1960年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒。宗教史研究家。よみうりカルチャーなどで神話をテーマとした講座も開講している。著書多数。近著に『一生に一度は参拝したい全国の神社めぐり』『聖地鉄道めぐり』『神々だけに許された地 秘境神社めぐり』『歴史さんぽ東京の神社・お寺めぐり』(いずれもジー・ビー)、『あなたの知らない般若心経』(宮坂宥洪監修、洋泉社新書)、『諸国神社 一宮・二宮・三宮』(山川出版社)などがある。


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