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会話は認知症の進行をゆるやかにする?居場所を作るための対応法【認知症の人に寄り添う・伝わる言葉かけ&接し方】

Text:山川淳司 椎名淳一 加藤史子

2:人とかかわる場面|急に地域のコミュニティに行かなくなったとき

○エピソード

1か月前まで頻繁に言っていた地域の老人会に、父がぱったり行かなくなりました。居心地のよさそうで、本人のより所のようなところだったのに……理由を聞いても話してくれません。

【対応1】「(老人会に行かなくても)仲良しの○○さんと××に行ってみたら?」

社会参加の一環として、地域コミュニティに行くことはとても大切です。しかし、認知症の影響による判断力・記憶力などの低下により、言葉が出にくかったり、意思が通じにくかったりすると、複数の人とのコミュニケーションをとることが難しく感じます。もし本人が対人関係に自信をなくしているなら、無理に参加させるのは逆効果でしょう。

交流が減り、誰とも話さなくなると、脳の機能があまり使わなくなり、認知症が進行することもあります。話すことは、認知症の進行をゆるやかにするのにも有効です。大勢では無理でも、親しい人とゆっくり、一対一であれば、対話ができることもあります。地域コミュニティへの参加が難しい場合は、仲のよい友人や近所の人たちと、自宅や喫茶店などで話す機会を作ってみましょう。

【対応2】より少人数で楽に過ごせる近くの居場所を探す

老人会など大人数のコミュニティではなく、数人で集まるような小さなコミュニティを勧めてみてはどうでしょうか。

例えば、近所の人たちが集まる公園や、本人の趣味を活かせる集まりなど、比較的気軽に行けるところだとあまり抵抗がないかもしれません。本人がどのくらいの人数なら安心して話せるかなどを考え、のんびり人付き合いができそうな居場所を探してみましょう。

もちろん無理強いはできあせんが、本人が社会とのかかわりを感じられる場所が1つでもあれば、それだけでも穏やかに過ごせるものです。

【出典】『認知症の人に寄り添う・伝わる言葉かけ&接し方』著:山川淳司 椎名淳一 加藤史子

【書誌情報】
『認知症の人に寄り添う・伝わる言葉かけ&接し方』
著:山川淳司 椎名淳一 加藤史子

認知症は、理解しにくい言動を引き起こす脳の病気です。家族が「どう言葉をかけたらいいんだろう」「どう接したらいいのかな」「とてもつらい」と感じることが多いでしょう。「認知症の人に寄り添う・伝わる言葉かけ&接し方」では、介護現場の専門家が日々の接し方や対応のヒントを提供し、プロの視点と方法で、家庭での介護が少しでもラクになるように、ご本人とともにかけがえのない日々を過ごしてほしいという願いが込められています。「認知症の人に寄り添う・伝わる言葉かけ&接し方」を活用して、実践してほしいと思います。今後のためにも読んでおきたいおすすめの一冊です。

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