スウィングのカギを握る“慣性力”について知っておこう
ちょっと小難しい慣性についてお勉強
小さな力でヘッドが動く
34ページに出てきた〝慣性〞ですが、皆さんは理解していますか?知っているからといってゴルフが上手くなるわけではありませんが、少しご説明を。慣性というのは、外力が働かなければ、物体はその運動状態を保つという性質のこと。スウィングでその慣性を働かせるためには、グリップを持って左右に揺らせばいいのです。
そうすれば、先にヘッドという重りが付いているクラブは振り子のように大きく揺れ、こちらが邪魔をしない限り、そのスピードは落ちません。飛距離アップのためにも、慣性力は必要不可欠なのです。
【OK】グリップ側を持って手元を左右にずらす
グリップ側をつまんで手を左右にずらせば、慣性が働いてクラブが動く。このずれる動きによってヘッドを上まで上げるのが正解。そうすれば軌道も安定するし、ヘッドスピードも上がる。
【NG】重心付近を持つと慣性が働かない
クラブの重心付近を持ってヨコに動かすと、動かした分だけしかクラブは動かず、しかもグリップとヘッドは一緒に動く。多くのアマチュアはこのような動きでスウィングしている。
出典:『ゴルフは右手の使い方だけ覚えれば上手くなる』著/森山錬
【著者情報】
●森山錬
1996年生まれ。小学校1年生でゴルフスクールにてゴルフを始め、丸山茂樹プロのジュニアスクールで腕を磨き、小学6年生のときに全国小学生ゴルフ選手権で優勝。フジサンケイジュニアクラシックで行われるジュニアドラコン選手権で300ヤードを記録し史上2人目の中学生チャンピオンとなる。その後、中島啓太らを輩出した代々木高等学校で部長として東京都大会6連覇(団体戦)の成績を残す。2018年には東京都アマチュア選手権で優勝。ANAオープン、東海クラシック、マイナビABCなどのマンデーにも出場経験あり。2019年からレッスン活動を開始。イーストゴルフスクール五反田店、学芸大ゴルフスタジオにて活動中。
【書誌情報】
『ゴルフは右手の使い方だけ覚えれば上手くなる ドライバー飛距離300ydも実現できる!』
著者:森山錬
現在、若手ゴルフレッスンプロで大きな注目を浴びているのが本書著者である「森山錬」氏。レッスンは3か月先まで埋まっている大人気ぶり。その大きな要因は本書のタイトルにもなっている『右手』のレッスン。従来、ゴルフでは『右手が悪さをしている』として『右手』は悪とされることが多かった。が、氏のレッスンはその逆で『右手こそがゴルフ上達のポイント』にしている点である。また、ゴルフ先進国のアメリカでは、クラブや体を覚える前にクラブを握る『手』について、まず学ぶことが主流となっている。手を理解することこそがゴルフ上達の確かな、そして最速の上達であるという考えから、本書では従来のスイング方法や体の使い方ではなく『手(右打ちの場合は右手。左打ちは左で応用)』の意味や使い方を学ぶことから始め、巻末では173cm63kgという標準体系でも平均飛距離300ydというドライバーテクニックを紹介する。
公開日:2023.12.21