デイトレードでは値動きのよい銘柄を狙う
従来の投資戦略を捨てることが重要!
企業の業績や将来性はどうでもいいという思考
ごく普通の株式投資では、主に企業の業績をファクターにして、株を買います。たとえば、業績が伸びそうな企業や市場が拡大しそうな製品を扱っている企業を選んで、投資するわけです。将来的に、企業の収益が拡大すれば、(企業の)資産が増え、株主への配当が増えることになります。当然、その企業の株を買いたいという人も増えてくるので、値上がりが期待できます。
ですから、企業が、業績見通しを上方修正したり、需要が見込めそうな新製品を発表したりすると、多くの投資家が、その企業の株を買い求めるわけです。
しかし、デイトレードでは企業の業績で株を買うことは、ほとんどありません。どんなに業績のよい銘柄でも、それだけの理由で売買をすることはないわけです。将来的な収益など、どうでもいいといえます。
仮に、業績がよく、1年後に株価が3倍になる確率が高い銘柄があったとします。中長期の投資では、買っておきたい銘柄です。しかし、デイトレードでは、この銘柄が売買の対象になるとはかぎりません。儲かる確率が高い銘柄だとわかっていても買わないわけです。
では、デイトレードでは、どんな銘柄を売買するのでしょうか。それは、値動きのよい銘柄です。1日のうちで、どれだけ大きな値動きをするかがポイントになります。
株価の高低差が利益をもたらす
先にも述べたように、デイトレードは原則として、当日決済です。買った株は、その日のうちに売ってしまいます。ですから、その日のうちに、どれだけ大きな値動きをするかが重要になるわけです。たとえ、1年後に株価が3倍になるとしても、毎日のように大きく値上がりするとはかぎりません。ほとんど値動きがない日もあるはずです。デイトレードでそんな銘柄を買っても、大引けまでに値幅が取れるかどうかわかりません。
それよりも、たとえ、1年後に株価が半値になる確率が高くても、その日に大きく値上がりするような銘柄なら、値幅を取れる確率が高くなるわけです。1年後に3倍になるよりも、1分後に1円上がるほうが、いいわけです。中長期の投資とは、まったく違った視点で、銘柄を選んでいるといえます。
「好業績の銘柄を狙え」といった、ごく普通の投資戦略を捨てること。そして、「1分後に1円でもいいから上がるような銘柄を探す」
という投資戦略に変えることが大切です。従来の株式投資との違いをよく理解していないと、売買する銘柄を見つけることができず、デイトレードでコンスタントに利益を上げることはできません。
1年後の株価は考えなくてよい
それより、その日に値動きの大きい銘柄を狙う!
1日の値動きの大きい銘柄の例
高低差はなんと65円
高値が294円、安値が229円。この差はなんと65円もある。このように、なるべく値動きの大きい銘柄を選ぶこと。
デイトレードは当日決済なので、持ち越しによるリスクを回避できる!
1日の値動きの小さい銘柄の例
高低差はわずか4円
高値が195円、安値が191円。その差はわずか4円しかない。このような銘柄で利益を出すのは難しい。
デイトレードはその日に大きな値動きをする銘柄を狙う。デイトレードと中長期の投資戦略は、まったく異なる!
出典:最新版 これから始める株デイトレード
【書誌情報】
『最新版 これから始める株デイトレード どんな相場でも利益が出る最強の教科書』
二階堂重人 著
株デイトレード、人気ロングセラーの最新版。目標は月60万円の利益!少ない資金から大きく儲けるコツがわかる。始め方から実戦で役立つ知識までを完全図解。勝つための3大ツール(リアルタイムランキング・5分足チャート・板)と、8つのテクニック(リバウンド狙い・波乗りテクニック)の活用術を実例と共に徹底解説。驚異の勝率を叩き出す、カリスマデイトレーダー・二階堂重人のノウハウを満載しました。初心者から再チャレンジ組まで、どんな相場でも利益が出る、株デイトレード、最強の教科書です。大きく資産を増やすための必読書。
公開日:2023.09.06